...私はそこでは否むべからざる宿命の感じにおびえねばならぬ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...否むしろむづかしいと云ふよりも夢想であるかもしれない...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...眼一ぱいに否むしろ顏一ぱいに不安そうな物問いたげな色を浮かべながら...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...否むしろ善くよりも悪くでき上がってる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...否むしろ唯一の試練は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何ものかを感ぜしめる衝撃を潜ませていることを否むわけにもいくまい...
中井正一 「絵画の不安」
...また否むべからず...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...それに近い印象を否むことができなかった...
野上豊一郎 「パルテノン」
...否むしろ、叙事詩(エピック)の真の魅惑は、その悲痛感によって尽きるのである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...否むしろ揚々として自得の色あるはどうか...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...何人といえどもこれを否むものはあるまい...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...否むしろ虚を実と誣ひ...
平出修 「逆徒」
...否むしろ無理な注文かも知れぬ...
正岡子規 「病牀六尺」
...否むしろ、町の中のあっちでもこっちでも、かち誇った敵に挑みかかり、ひたすら名誉ある死を得ようと自ら求めたのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もとより粉骨砕身の苦患(くげん)は否むところでござりませぬが...
吉川英治 「剣難女難」
...否む理由はないので...
吉川英治 「三国志」
...否むわけに行かない...
和辻哲郎 「人物埴輪の眼」
...そうしてその力と智慧とが敏感な心に一瞬の光を投げることを否むわけに行かない...
和辻哲郎 「停車場で感じたこと」
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