...否むしろ先達(せんだつ)たる大都市が十年にして達しえた水準へ五年にして達しうるのが後進たる小都市の特権である...
芥川龍之介 「松江印象記」
...私はそこでは否むべからざる宿命の感じにおびえねばならぬ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...何人もこの眞實を否むことが出來ない...
石川啄木 「歌集「嘲笑」序文」
...否むしろむづかしいと云ふよりも夢想であるかもしれない...
伊藤野枝 「人間と云ふ意識」
...老後の先生が久しく文壇の主流から置き去りにされてゐたことは否むべくもない...
谷崎潤一郎 「純粋に「日本的」な「鏡花世界」」
...否むしろ言葉というよりも吠(ほ)え声に近いものが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それに近い印象を否むことができなかった...
野上豊一郎 「パルテノン」
...その歩(あゆ)みは巨人的でその音楽の後世への影響の深甚(しんじん)さは否むべくもない...
野村胡堂 「楽聖物語」
...否むしろ自由詩はかかる形式主義に反対し...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...否むしろ揚々として自得の色あるはどうか...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...否むしろ不気味な静寂は...
浜尾四郎 「黄昏の告白」
...否むしろ茶や砂糖や珈琲(コーヒー)の...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...このような事柄について神のお言葉が我々に与えているいろいろな実例(はなはだ確実な・否むことのできない・実例)を引用し...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...作品の美を奪ったことを否むことができぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...そうして知識的富者がかえって審美的貧者に陥ったことをどうして否むことができよう...
柳宗悦 「工藝の道」
...良い品物の背後にはいつも道徳や宗教が控えているのは否むことが出来ません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...幽冥の国が目前に漂うのを否むことが出来ないでしょう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...否む理由はなにもなかった...
吉川英治 「私本太平記」
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