...能く職分を守つて吠える者は直ぐ狂犬だと誣(し)ひて殺して了う時勢では公の恩沢は今更のやうに渇仰するよ...
内田魯庵 「犬物語」
...何処からともなく犬の吠えるような声が聞えた...
田中貢太郎 「鍛冶の母」
...造船小屋の方でしきりに犬の吠える声...
中里介山 「大菩薩峠」
...鐘をつくような声で吠えるのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...犬が一声高く吠える...
中里介山 「大菩薩峠」
...犬はきっとその影だけを見て吠えるに相違ない...
中里介山 「大菩薩峠」
...その鬼は太郎どんのところの犬が月夜に吠(ほ)えると同じやうな声で吠える...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...吠える犬は噛み付かない」「ヘエ――」「その上...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前の友達の吠える声も次第に近くなったぞ」捨(すて)ぜりふを残すと...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...月に吠える、それは正しく君の悲しい心である...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...僕は處女詩集「月に吠える」を出し...
萩原朔太郎 「初めてドストイェフスキイを讀んだ頃」
...「月に吠える」刊行後...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...むしろ「月に吠える」よりも「青猫」の方を愛してゐる...
堀辰雄 「萩原朔太郎」
...犬が吠える...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...吠えるやうに山峽を登つて來る一臺の自動車...
横光利一 「榛名」
...野獣の吠えるあらしだ...
吉川英治 「私本太平記」
...吠える空の雲に眸(ひとみ)をあげて...
吉川英治 「親鸞」
...その吠える声でこの谷間は蔽(おお)われていた...
吉川英治 「源頼朝」
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