...一生定正を君父の仇と覘(ねら)って二度も失敗(やりそこ)なっている...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...小松殿の御事は云ふも更なり、年寄り給ひたる父上に、斯かる嘆(なげき)を見參らする小子(それがし)が胸の苦しさは喩ふるに物もなけれども、所詮浮世と觀じては、一切の望に離れし我心、今は返さん術(すべ)もなし、忠孝の道、君父の恩、時頼何として疎(おろそ)かに存じ候べき...
高山樗牛 「瀧口入道」
...君父の間に立ちて忠孝二道に一身の兩全を期し難く...
高山樗牛 「瀧口入道」
...他目(よそめ)にも數(かず)あるまじき君父の恩義惜氣(をしげ)もなく振り捨てて...
高山樗牛 「瀧口入道」
...抱壺君父子と共に会飲...
種田山頭火 「旅日記」
...且ツハ君父ヘ仕エルコト...
中里介山 「大菩薩峠」
...中でも北城村森上新田の矢口森栄君父子...
中村清太郎 「残雪の幻像」
...君父の不慮の死、お家重代の宝物の紛失、忠臣の難儀、孝子の旅立ち、忠僕の艱苦、道中の雲助、大井川の川止め、江戸へ出ると三社前の水茶屋女、見覚えのある編笠姿、たそや行燈、見返り柳、老父の病いを癒すべく朝鮮人蔘を得るための娘の身売り、それを助ける若侍、話し合ってみればそれが幼時に別れた兄妹、それから手掛りがついて仇敵の所在がわかり、そこで鎖帷子(くさりかたびら)、名乗り合い、本懐遂げて帰参のよろこび、国許に待つ許婚と三々九度といったようなどれもこれも同じようなものであった...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...君父夫の三綱は、人倫の常においては何れも尊きものであって、その間に差などはないものである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...君父を弑(しい)したとか...
南方熊楠 「十二支考」
...無三乃欺二君父一...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...聖賢の道なくしては、君父の大義なく、経世(けいせい)の明(あかり)もない...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...与倉君父子が、ひと目会うのも、別れるのも」「あとに遺(のこ)るお子が御成人の後のためにも、やはりここへお抱き申しあげて来たほうがよろしいかとぞんじますが」「ただ、案じられるのは、お産婦の奥さんだ...
吉川英治 「日本名婦伝」
...夜はK――君父子に誘はれて觀月樓といふ料理屋に赴いた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
便利!手書き漢字入力検索