...跣足になった脚の向脛(むこうずね)に注射針を一どきに十筒も刺し通されたほどの痛みを覚えたからだ...
有島武郎 「フランセスの顔」
...いやというほど向脛(むこうずね)をうちつけ...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...旗竿が向脛(むこうずね)にあたったものらしい...
海野十三 「空襲警報」
...俺の向脛を折ろうとしたこのステッキは...
海野十三 「太平洋魔城」
...俺の向脛を叩き折ろうとしたのは...
海野十三 「太平洋魔城」
...すべつてころんで向脛をすりむいだ(マヽ)...
種田山頭火 「旅日記」
...から/\と鳴(な)る骸骨(がいこつ)や穢(むさ)い臭(くさ)い向脛(むかはぎ)や黄(き)ばんだ頤(あご)のない髑髏(しゃれかうべ)が夜々(よる/\)掩(おほ)ひ被(かぶさ)らうと...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
......
永井荷風 「書かでもの記」
...空しく向脛(むこうずね)をば笹や茨(いばら)で血だらけに掻割(かきさ)き...
永井荷風 「狐」
...この通り向脛(むこうずね)を掻払(かっぱら)われて...
中里介山 「大菩薩峠」
...天涯(てんがい)この好知己(こうちき)を得る以上は向脛(むこうずね)の二三カ所を擦(す)りむいたって惜しくはないという気になる...
夏目漱石 「自転車日記」
...堅(かた)い大きなものに向脛(むこうずね)をぶつけて...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...障子の影に細長い向脛(むこうずね)が二本立ったまま微(かす)かに動くのが見える...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...二人とも向脛(むこうずね)に生疵(なまきず)が絶えないとでもいったような気持がしました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...きまって向脛を切られた...
室生犀星 「天狗」
...荒い型をして見せる時には着流しの裾の間から白い短い腰巻と黒い骨だらけの向脛(むこうずね)が露出した...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...手擲弾(てなげだん)のようなマリの靴を向脛(むこうずね)に見まわれて跛(びっこ)をひきながら彼は街路に飛出した...
吉行エイスケ 「スポールティフな娼婦」
...障害物が除去せらるるや否や長靴の尖(さき)でドーブレクの向脛(むこうずね)に得意の一撃を与えた...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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