...其方(そなた)を見向ける頭巾(ずきん)の裡(うち)に一双の眼(まなこ)爛々(らんらん)たりき...
泉鏡花 「海城発電」
...私はありとあらゆるものに向つて一時に注意を向けることの出来ない性質でした...
伊藤野枝 「嘘言と云ふことに就いての追想」
...一方のベンチに腰をかけつらねてゐる婦人連は一切にこちらの方へ目を向ける...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...原子爆弾の実験説を支持するとして此際(このさい)僕等はどの国へ嫌疑を向けるべきだろうかね...
海野十三 「地球発狂事件」
...おかげさまでこの事件に目を向けることができました...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「三枚の学生」
...頭を或る方面へ向けるのは容易い...
豊島与志雄 「野に声なし」
...笑顔を向けるのだった...
豊島与志雄 「白木蓮」
...牙を向けるというような気色が衰えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...膝の上の人形の首を灯に向けると...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...信吉に疑を向けるようにしたのは悪い企みさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伝馬の頭をようやく風上(かざかみ)に向けることができた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...想像を末端の点・線・面の観念に向けるように努めたとすると...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...人々がその親指を上向けるや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...窓から外に眼を向けると...
横光利一 「旅愁」
...ばりばりッと引っ裂くように振り向けると...
吉川英治 「銀河まつり」
...兄と恋人とが手向ける譜(ふ)とも聞かれるのである...
吉川英治 「剣難女難」
...瓶子(ちょうし)を向ける...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まず荷を軽くした飛行機をこの鞍部に向けることにした...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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