...夢中で向き直って片盤口へ馳け出したが...
大阪圭吉 「坑鬼」
...閣下よ」――と彼は被告のほうに向き直って――「この点については...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...くるりと越後獅子のほうに向き直って...
太宰治 「パンドラの匣」
...そこで若い男は老紳士の方へ向きなおって...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ペルゴレーズ街の殺人事件」
...」島村は向き直っていった...
豊島与志雄 「別れの辞」
...その暮し向きの変更からも別に居宅を構えらるるの必要が生じて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...」と女は初て此方へ向き直り...
永井荷風 「畦道」
...どうもがんりきの風向きが悪いと...
中里介山 「大菩薩峠」
...この間の晩田口と向き合って玄関先に立った時も...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...ただじゃ厭」というと志摩の方に向き...
久生十蘭 「魔都」
...その籠が正当の位置よりも四分の一廻転ほど横向きになっていたという現象がある...
久生十蘭 「魔都」
...漸(ようや)く彼れと向き合う事が出来た...
松永延造 「ラ氏の笛」
...男爵こなたに向きて...
森鴎外 「文づかい」
...中流向きの名劇場俳優は不平組の粒ぞろい蠣殻町(かきがらちょう)の中島座...
山本笑月 「明治世相百話」
...当年の大衆向きの甘口二...
山本笑月 「明治世相百話」
...うしろ向きのまま...
吉川英治 「大岡越前」
...勤め向きでも折合えまい...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...嫁に遣(や)りたいと筆職人の夫婦へ洩らして口ききを縋(すが)る向きも多いのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
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