...慌しくこちらを振り向きますと...
芥川龍之介 「邪宗門」
...表向きはどこへも通らぬ...
泉鏡花 「婦系図」
...やがて少年の方に向き直り...
海野十三 「恐怖の口笛」
...うしろ向きにおあげなさい...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...また私のほうに真正面に向き直られて...
太宰治 「斜陽」
...その十四きょうはお客がお客なので床の間に活(い)けた姫百合(ひめゆり)の花の向きを気にしながら...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...しかし低い木だとうつ向きに枝を離れた花は空中で回転する間がないのでそのままにうつ向きに落ちつくのが通例である...
寺田寅彦 「思い出草」
...お臀でくるりと向き直ると...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...そしてルブラン氏の方へ向き直った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...表向き遠島になるはずのところを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どこまで歩いたか知らないがとにかく暗に火が見へるおあつらへ向きに腹がへつてそこは支那料理店だつた焼きたての豚肉がいつぱい盛られて一皿八銭目の光る支那人のコツクに私は熱い思ひをしたぢつとふれあつてゐる腕に支那人のコツクは蛇を巻きつかせてヘツヘツ……長い髪を上へかき上げたら私の可愛い恋人であつた...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...三条西家の奥向きの人々が...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...アトラクション向きの小脚本ならいくらでも思ひつきがあるがなア...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...そういったものだけにその栽培が向き過ぎ...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...表向きの口供(こうきょう)を聞いたり...
森鴎外 「高瀬舟」
...椅子(いす)の上に少しさし俯(うつ)向き...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...製品は内地向きより主として支那向きの物である...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...明朝はお出向きなされてはなりませぬ...
吉川英治 「新書太閤記」
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