...ピストルがどこへ向いているか俺は知らんぞといった調子である...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...一斉(いっせい)にこっちを向いている夜勤署員の顔とぶっつかった...
海野十三 「赤外線男」
...壁の方を向いている居士の顔を覗(のぞ)き込んだが...
高浜虚子 「子規居士と余」
...坐って下を向いている雪子の表情を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そのときオートバイに乗ろうとしていた色の浅黒い青年のほうに向いているところであつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「とけない問題」
...廊下に向いている一つの扉(ドア)のところまで行った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...又必ずしもそうした方向に向いているとも云えないということが想像出来る事実である...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...××は特にワザワザ警視庁から出向いている処を見ると...
戸坂潤 「社会時評」
...それがじっと俺の方に向いている...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...すましてそっぽを向いている...
豊島与志雄 「猫性」
...そう思って、俯向いていると、月丸が、じっと、自分の顔を凝視めているような気がした...
直木三十五 「南国太平記」
...さきの方ばかり申しわけのように上を向いている小さな鼻や...
中島敦 「プウルの傍で」
...最近の物理学は原子核崩壊の研究にその主流が向いている...
中谷宇吉郎 「弓と鉄砲」
...二階の障子の骨はこっちを向いているのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...(仙太返事をせずに下を向いている)まず権兵衛殿...
三好十郎 「斬られの仙太」
...うつ向いている顔から...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...燈明の光のなかにじっとこちらを向いている...
山本周五郎 「日本婦道記」
...西へ向いているのか東へさしているのか...
吉川英治 「江戸三国志」
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