...ことに財政上に於ける意見を吐露するの機会を得たのである...
大隈重信 「東洋学人を懐う」
...風邪で熱が高くて起きられぬと嘘を吐(つ)いて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...貴兄に弱音を吐かれてはいよいよ心細く相成申候...
高浜虚子 「子規居士と余」
...直ぐそれを吐き出したこともあったらしい...
太宰治 「女の決闘」
...死ぬる間際まで嘘を吐いてゐた...
太宰治 「逆行」
...言えないような厭な言葉を私に向かって吐きかける...
太宰治 「女生徒」
...私はまたぢつと其等の遠景に眼を遊ばして一と息吐いた...
近松秋江 「箱根の山々」
...やがて溜息を吐いて...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...弁と疏通堰(そつうせき)とを備えて吸い取りまた吐き出す二重管の装置は...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その吐息を感じてひよいと振り向いた水島と視線をかち合はせた...
南部修太郎 「疑惑」
...「この住居および家族のうちに支配しているいとわしい事情を考えて」――ここでとっさの決心をして床につばを吐いた――「私の部屋をただちに出ていくことを通告します...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...われともなく吐(と)むねをつかれた...
久生十蘭 「予言」
...天井へ向けて唾を吐きかけていたが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...夜中に変なものを吐き出して...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...吐きたくなるすると...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...大台所から吐かれる夕煙が寺内にたち籠(こ)め始めた...
吉川英治 「新書太閤記」
...ただ自分の吐く息のみが白く見え...
吉川英治 「宮本武蔵」
...――家の没落、義兄の失踪、父の入獄、職さがし、妹たちの離散、父の吐血、母の明け暮れない貧乏苦労、など、そんな周囲ばかりを、ここ二年、ぼくは眼にして来たのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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