...その明るい電燈の照明の下に名題役者(なだいやくしゃ)の歌舞伎が常設的に興行せられ...
太宰治 「惜別」
...八雲氏令孫の筆を染めたという書名題字もきわめて有効に本書の異彩を添えるものである...
寺田寅彦 「小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」」
...いやに文字(もんじ)の間(あひだ)をくツ付けて模様(もやう)のやうに太く書いてある名題(なだい)の木札(きふだ)を中央(まんなか)にして...
永井荷風 「すみだ川」
...明治座にて名題下若手俳優の稽古芝居を看る...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...大名題(おおなだい)を大名題として...
中里介山 「大菩薩峠」
...清次が何んだつてお松を殺したんでせう」「お松は名題の浮氣者だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御當所名題の地獄極樂活人形...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...名題の女巾着切(きんちゃくきり)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...植村家で名題の腕利き...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――もっとも俺は名題の寝坊だし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...平次が名題の岡つ引と聽いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...江戸名題の豪族のお菜(かず)はどんなものかと――修業のために」「呆れたものだ」「行つて見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...人形を荒された三軒とも名題の大店(だな)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...……名題昇進の披露に『小鰭の鮨売』の新作所作を出しますことはまだまだ先のことで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...名題の旅柳桜(たびりゅうおう)てえ大名人だ」名前こそ旅柳桜だが……...
正岡容 「寄席」
...正徳元年板其碩(きせき)の『傾城禁短気(けいせいきんたんき)』に「この津の橋々に隠れなき名題の呂州(風呂屋女を指す)猿女上人」...
南方熊楠 「十二支考」
...「まだ名題になったばかりの若手だけれど...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...(江戸(えど)名題(なだい)曲独楽(きょくごま)娘(むすめ)一座嵐粂吉(あらしくめきち))という辻ビラです...
吉川英治 「江戸三国志」
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