...何とも名状(めいじょう)できないような叫喚(きょうかん)が...
海野十三 「俘囚」
...名状し難き昂奮に...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...それがなんとも名状せられぬ愉快をかれに与えるのであった...
田山花袋 「少女病」
...それは一寸名状し難い気持だった...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...徒刑場の鎖を引きずったあとに今は名状すべからざる汚辱の目には見えないがしかし重い鎖を引きずっており...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この世を離れた快楽の名状し難い重荷をなよなよしくになっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...実に何とも名状すべからざる奇書だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...総身(さうしん)が名状しがたい圧迫を受けて...
夏目漱石 「それから」
...殆んど名状することのできないほどの困憊の中に私のすべての神經中樞の活動は停頓してしまひ...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...何とも名状しがたい熱い涙が湧くやうに...
林芙美子 「夜福」
...何とも名状しがたい...
平林初之輔 「人造人間」
...何とも名状しがたい気持ちを抱いて...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...名状しがたく可憐にうつり嬉しさを覚へました...
牧野信一 「舞踏学校見物」
...互の名状しがたい愛と共感とを愛している以上...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...名状し難い不快な気持であった...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...世の中にはこの名状すべからざる心理上の暗黙の微笑が...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...名状しがたい華奢なナイフの踊りのように見えて来るのだった...
横光利一 「旅愁」
...本国寺のなかは既に名状もできない混乱に陥(お)ちた...
吉川英治 「新書太閤記」
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