...名状し難き憤怒(ふんぬ)を感ぜざるを得ず...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...喜びとも悲しみとも名状し難い...
芥川龍之介 「妖婆」
...名状し難き昂奮に...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...余は一人になってから一種名状し難い心持に閉されてとぼとぼと上野の山を歩いた...
高浜虚子 「子規居士と余」
...小春の日光と空気の魔術にかかって名状のできない美しい色の配合を見せていた...
寺田寅彦 「写生紀行」
...徒刑場の鎖を引きずったあとに今は名状すべからざる汚辱の目には見えないがしかし重い鎖を引きずっており...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼の地位は名状し難いものであった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その唄と踊りの千差万別なることは名状すべくもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...その名状し難い妙な身構えから...
中里介山 「大菩薩峠」
...何とも名状し難い嫌な色を...
中里介山 「大菩薩峠」
...実に何とも名状すべからざる奇書だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...なんとも名状しがたい透明な淡緑の微光が...
久生十蘭 「地底獣国」
...名状しがたい絶望感が...
平林初之輔 「犠牲者」
...名状なしがたき人間の悩みを――一途に悩み...
牧野信一 「月評」
...私はいつも一種名状のしがたい感銘を覚える...
三好達治 「柘榴の花」
...何とも名状し難い人間の叫喚と...
吉川英治 「上杉謙信」
...なんと名状しようもない――耳を掩(おお)わずにはおられない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...嫌悪すべき古代世界の秘教を束ねる名状し難い集団との関係が取り沙汰されている学者たちと昵懇であるという不愉快な報告があった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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