...又は現世愛の名残で引きつけられる場合もある...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...私はその冬の名残である廃物の藻草とこの新しく来るところの春のシンボルのような一枚の浮草の葉とを凝視したのでありました...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...今夜がいよいよお名残でございますね...
谷崎潤一郎 「細雪」
...そうした混雑は明治の初年の空気の名残であったということが出来るであろう...
田山花袋 「日本橋附近」
...この本陣と呼ぶのは戦国の名残であること勿論である...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...明治の矢場はその名残で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これが今年の名残でしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...暴風(あらし)の名残で...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...夏中の病気の名残と又今度の名残で倍も倍も抜けて仕舞う...
宮本百合子 「秋毛」
...今頃出来る事はなんでも皆美しかった先祖の代の悲しい名残ですわ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...と言おうよりもむしろダ行がかつてはもっとラ行に近かった時代の名残ではないかと思っている...
柳田国男 「海上の道」
...後者が子供にも親にも珍重せられた名残で...
柳田國男 「食料名彙」
...居住を認められていた名残でもあった...
柳田國男 「地名の研究」
...公文給(くもんきゅう)と呼んでいるのは古い名残であるのに...
柳田國男 「地名の研究」
...極度に人心を引付けていた名残でもあるかと想像せられる...
柳田国男 「年中行事覚書」
...正(まさ)しくその名残である...
柳田国男 「山の人生」
...狐を招いてきてもらった名残であって...
柳田国男 「山の人生」
...今もなおゲラニヤの花の咲き競っている風景はカイゼルの名残である...
横光利一 「欧洲紀行」
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