...忠告してくれる人はその小作株は一応買取つて了つてそれの転売をも防ぎ利益配当の不平等もなくするやうに――そして名実ともに公有にせよといつてくれるのであります...
有島武郎 「農場開放顛末」
...少なくとも私は映画が名実ともに芸術としての第一歩を踏み出したのは実にこのときからであると考えている...
伊丹万作 「映画と民族性」
...名実ともにじつにりっぱな両親であったことは...
海野十三 「爆薬の花籠」
...名実ともに足尾を一個人の手に掌握した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...それでも名実ともに物を贈らぬ受けとらぬという店の鉄則を実行するには...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...名実ともに関東の大長者たる堂々の御貫禄をお示しになつて居られたのでございます...
太宰治 「右大臣実朝」
...支那は名実ともに世界の一等国になります...
太宰治 「惜別」
...代表者の名誉を担うことが名実ともに出来るようになった...
戸坂潤 「社会時評」
...名実ともに日本最高の目録構造といえるのである...
中井正一 「国会図書館のこのごろ」
...幕権のためにする名実ともに「天下副将軍」的なスローガンとして生れたものである...
服部之総 「尊攘戦略史」
...名実ともに都府となるのであろうこのきり拓(ひら)かれた一廓から...
本庄陸男 「石狩川」
...それが名実ともに家を嗣ぐのは...
本庄陸男 「石狩川」
...押しも押されもしない名実ともに大看板...
正岡容 「わが寄席青春録」
...中には名実とも立派な蔵品があった...
柳宗悦 「四十年の回想」
...鬼ばばあという渾名を名実ともに具備したうえに...
山本周五郎 「季節のない街」
...名実ともに王位に即かれて...
吉川英治 「三国志」
...名実ともに兼備(かねそな)わる...
吉川英治 「三国志」
...伊勢八郡は名実ともに...
吉川英治 「新書太閤記」
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