...もはやあらましは出来上つたのも同前でございまする...
芥川龍之介 「地獄変」
...第一フロレンスの博物館の前を素通りしてしまふのも同前であります...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...ヨタ二句・腰のいたさをたゝいてくれる手がほしいお経あげてゐるわがふところは秋の風(まことに芭蕉翁、良寛和尚に対しては申訳がないけれど)十月廿日晴、曇、雨、そして晴、妻町行乞、宿は同前...
種田山頭火 「行乞記」
...・ふりかへらない道をいそぐ・吠える犬吠えない犬の間を通る・何となくおちつけない顔を洗ふ草の中の犬ころはもう死んでゐる落葉しいて寝て樹洩れ日のしづか山に寝そべれば山の蚊が・草鞋かろく別れの言葉もかろくそのおべんたうをかみしめてあなたがたのこといたゞいたハガキにこま/″\書いておくる十月廿三日曇、雨、佐土原町行乞、宿は同前...
種田山頭火 「行乞記」
...宿は勿論同前(上)雨...
種田山頭火 「行乞記」
...十一月五日曇、三重町行乞、宿は同前...
種田山頭火 「行乞記」
...一月廿四日小春、発動汽船であちこち行乞、宿は同前...
種田山頭火 「行乞記」
...二月十一日快晴、小浜町行乞、宿は同前...
種田山頭火 「行乞記」
...撫(ナ)でゝ見て美しい芽だ・牛が遊んでゐるところで遊ぶ緑平居・ボタ山なつかしい雨となつた・雨のボタ山がならんでゐる香春をまともにまた逢へた・枝をさしのべて葉ざくら・草もそのまゝ咲いてゐる唐豆ヤタラに咲かせてゐる・そつけなく別れてゆく草の道・別れてきて水に沿うて下る□・やつと芽ぶいたは何の木ぞ四月廿八日雨、休養、終日読書、宿は同前、なか/\よい、もつと掃除が行届くといゝのだが...
種田山頭火 「行乞記」
...・ふるさとはみかんのはなのにほふとき・若葉かげよい顔のお地蔵さま初夏の坊主頭で歩く歩くところ花の匂ふところ□・コドモが泣いてハナが咲いてゐた五月廿五日 廿六日雨、風、晴、発熱休養、宿は同前...
種田山頭火 「行乞記」
...六月二日 同前...
種田山頭火 「行乞記」
...六月五日 同前...
種田山頭火 「行乞記」
...六月廿日 同前...
種田山頭火 「行乞記」
...同前 同前此中四個の表面(へうめん)には額の部に「一の字」形隆まり有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...見たものの記憶の薄れたことも同前である...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...一同前なる高脚(たかあし)の盃を挙げた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...御同前に此(この)身等(みら)が政府の御用をすると云うのは...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...しからば古欧州にもエジプト同前日を兎と見立てた所もあって卵と見立てたのと合併して...
南方熊楠 「十二支考」
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