...其内側に吊した白木綿の垂帛(カーテン)に洋燈(ランプ)の光が映えて...
石川啄木 「病院の窓」
...雪の上につきさしたスキーに吊したアザラシの皮が微風にゆれて...
板倉勝宣 「春の上河内へ」
...牧草の吊し飾りである真珠色や赤の小さな蝋のような宝石をつづるクランベリーの実をも...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...翌朝起きてみると、兄の淳二は小鳥を物干場の柱の上高く括りつけた、長い棹に仕かけられた、長さ一間ばかりの籠掛に、籠の鳥を一つ/\かけて、吊しあげてゐた...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...それから釣忍(つりしのぶ)を吊(つる)したように何か吊してあるようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...何が吊してあるのかとよく見定めると人間が一人...
中里介山 「大菩薩峠」
...狸かなにかの剥いだ皮が吊してあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを池のふちの木の枝に吊した...
新美南吉 「おじいさんのランプ」
...それをどうしたんです」「入口の響板の上に撞木(しゆもく)を吊してあるだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺は納戸の窓寄りに梁(はり)があるだらうと言つた筈だ」「へエ」「その梁へ掛け矢を吊し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小人たちは一番大きな樽を私の上に吊し上げて...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...黒板に吊した大きな黒い星座の図の...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...低く吊した電燈のしたで...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...暗い炉端からのつそりと立つて唐辛を吊してある櫓の下へ出て...
室生犀星 「故郷を辞す」
...両手で高々と吊し拡げた...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...青い木の葉を吊しておくようにしました...
夢野久作 「瓶詰地獄」
...日吉の体を吊し上げ...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかも前の二つと違ってわたくしを吊し上げのような目に合わせるのであるが...
和辻哲郎 「夢」
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