...両腕を空ざまに吊し上げたり...
芥川龍之介 「妖婆」
...木魚(もくぎよ)を頬ぺたに吊してゐるやうにも見えるわね...
太宰治 「お伽草紙」
...こんなものでも半年も戸外に吊して雨曝しにして自然の手にかけたら...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...(明治四十年十月一日『東京朝日新聞』)十一磁力起重機強い電磁石を使って重い鉄片などを吸い付けて吊し上げ...
寺田寅彦 「話の種」
...提灯と桃の花が吊してあります...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...釘に吊してある外套の裾には少しの泥もこびりついていなかった...
豊島与志雄 「二つの途」
...この細引にかけて吊してあった人間を引き上げてやりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜になると能く吊しランプの側で髪を束ねた...
長塚節 「隣室の客」
...そのささくれた繊維の端で欲しい雪の結晶を吊し出して綺麗な硝子板の上へ持って来ることになったのであるが...
中谷宇吉郎 「雪」
...仙臺樣に吊し斬りにされた高尾を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...壁に政吉の着換えが吊しかけてある...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...で娘も悦んで早速そのランプを私の部屋の天井に吊して呉れ...
牧野信一 「歌へる日まで」
...駅売の函のやうな小型卓子掛を首から吊して...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...悪い女が継子を天井から縛って吊し...
松永延造 「職工と微笑」
...しばらく宙ぶらりんに吊した恰好で...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...「やかましい」髻(もとどり)をつかんで引廻した上、張飛は、門前の巨きな柳の樹に目をつけて、「そうだ、見せしめのために」と、督郵の両手を有りあう縄で縛りあげ、その縄尻を柳の枝に投げて、吊しあげた...
吉川英治 「三国志」
...吊し責めから引っ張り責め...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...おも屋の軒には小鳥の籠が吊してあった...
和辻哲郎 「夢」
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