...しかし籠を吊した枝には...
芥川龍之介 「母」
...「五吊八(ウーテウパ)だ!」彼はテーブルの引き出しから有りったけの銅元を攫み出し...
魯迅 井上紅梅訳 「幸福な家庭」
...色提灯を吊し、赤黄青のモールで飾りたてた家々の窓はいずれも開放され、その中には踊り且つ歌う人の取り乱した姿が見えた...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...大きくないけれど形のよい吊鐘がさがりました...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...自分で首などを吊る人間ぢやない」「御檢屍の同心...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...往來の松の枝に首を吊ればそつと後ろから抱き上げてくれる黒衣(くろこ)が着いて居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...棚を吊っておいたおかげで...
火野葦平 「花と龍」
...天井から麻糸を下げて蒲團を吊つた...
水野仙子 「四十餘日」
...燈籠(とうろう)を吊(つ)らせなどしてある...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」庭木に吊るした籠の中の声を聞いて...
室生犀星 「懸巣」
...しまひに吊柿のやうな色になり干乾(ひから)びて種が鳴るやうになる...
室生犀星 「冬の庭」
...夏の夜軒端(のきばた)などに吊して涼しさを添える品であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...その台の反対側に低く棚が吊ってあって...
山本周五郎 「季節のない街」
...角笛を胸に吊した紅矢を後前(あとさき)に従えた藍丸王は白い馬に乗って...
夢野久作 「白髪小僧」
...船の底から丈夫な糸で吊したり...
夢野久作 「爆弾太平記」
...なお冷めやらぬ朱の眦(まなじり)を吊って云った...
吉川英治 「三国志」
...それを支柱に吊り下げているところであった...
蘭郁二郎 「脳波操縦士」
...しかも前の二つと違ってわたくしを吊し上げのような目に合わせるのであるが...
和辻哲郎 「夢」
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