...どこへもゆかずに岬の村で山伐(やまき)りや漁師(りょうし)をしている吉次は...
壺井栄 「二十四の瞳」
...利章は福岡の邸から女房と二男吉次とを主家へ人質に出し...
森鴎外 「栗山大膳」
...「あっ……」吉次は何ということもなく...
吉川英治 「親鸞」
...――吉次のやつ、かような所へ捨ておって、鞍馬へは持って行かなんだとみえる」水びたしになった塗筥(ぬりばこ)や、巻(かん)をひろいあげた...
吉川英治 「親鸞」
...「吉次が通る――」「金売吉次が都へ上る」と...
吉川英治 「源頼朝」
...この吉次だって、商法の上では平家様々だが、血を洗えば、源氏の氏子の端(はし)くれですよ...
吉川英治 「源頼朝」
...吉次の顔がそこに見えた...
吉川英治 「源頼朝」
...はやく行こう都まで」「お待ちなさいよ」吉次は...
吉川英治 「源頼朝」
...見ず知らずの吉次のいう事を...
吉川英治 「源頼朝」
...「……だがね、吉次」牛若は、ほろほろと、次には俯向(うつむ)いて、膝へ涙をこぼしていた...
吉川英治 「源頼朝」
...――道中は牛若さまとは呼びませんよ」吉次は何度も注意した...
吉川英治 「源頼朝」
...吉次は業腹(ごうはら)でならなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...――では」拝殿を降りると、義経は、吉次吉次と、呼びたててその姿をさがした...
吉川英治 「源頼朝」
...当初、経済方面の奉行にあたった北条時政も、これにはひどく困惑しているとか聞いたが、吉次は、自分の手にうごかし得るだけの物資を、去年以来、すでに、三、四度も鎌倉へ廻送しているばかりか、まだ一度も、「価(あたい)を賜わりたい」とも、何が欲しいとも、申し出ていなかった...
吉川英治 「源頼朝」
...吉次の耳にはよく聞き分けられた...
吉川英治 「源頼朝」
...吉次は、前の列に、早くから坐っていた...
吉川英治 「源頼朝」
...慥(たし)かに、自分へそそがれたと思った眼に、吉次が、はっとしているまに、もうその人は背を見せて、彼方へ歩いていた...
吉川英治 「源頼朝」
...ふたりの従者は云うまでもない継信、忠信の兄弟で、「やっ、和殿はいつぞやの男よな」「吉次ではないか、何をするか」共に、馬前から吉次を押し隔(へだ)てようとしたが、吉次は、耳もかさず、「しばらく、しばらく」云いつづけながら遮二無二、森の小道へと馬を引き込んでしまい、往来の目から離れると、ようやく草むらにうずくまって手をつかえた...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??