...下町(したまち)の町家では暮の餅搗を吉例としたから淡島屋の団扇はなければならぬものとなって...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...オーソドックスヲ好ム彼女ハ毎年ノ吉例ニ従イ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...貞之助と三姉妹と悦子の五人は吉例の京都行きをしたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...酉(とり)の市(いち)の晩には夜通し家を開け放ちにして通りがかりの来客に酒肴(さけさかな)を出すのを吉例としていたそうである...
永井荷風 「里の今昔」
...演芸の吉例(?)としての...
中里介山 「大菩薩峠」
...これがその後ずっと元日の吉例になっていたということである...
中里介山 「法然行伝」
...吉例の勝拔一本勝負をやり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...吉例の大綱(おおづな)ひき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...吉例「愛国行進曲」合唱...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...このやうな会合が文字どほりの吉例となつて知らず/\文芸復興の芽が育てられてゆくのであらうとおもはれ...
牧野信一 「浪曼的月評」
...今度は吉例ユリのふろたきも只一度ですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...しかし初春の狂言には曽我(そが)を演ずるを吉例としてある...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
...今もこの家々にては吉例として門松の片方を地に伏せたるままにて...
柳田国男 「遠野物語」
...昔からの吉例になっているんだからね...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...正月七日は吉例の賜酒の宴(うたげ)だ...
吉川英治 「上杉謙信」
...松の内の城内は諸礼諸儀式の吉例ずくめで日ごと型どおりな繁忙で暮れている...
吉川英治 「江戸三国志」
...毎朝の吉例どおり...
吉川英治 「剣難女難」
...この会の吉例として...
吉川英治 「三国志」
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