...最後の吃又(どもまた)の幕が開く少し前...
谷崎潤一郎 「細雪」
...幸子が席に戻った時はもう吃又の幕が開いており...
谷崎潤一郎 「細雪」
......
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...番附に大きく名を出している呂太夫の「吃又(どもまた)」が始まったのは十時過ぎだったが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...吃又の大津絵を作旨としたものが大津絵節の元祖である以上...
正岡容 「寄席風流」
...これを吃又(どもまた)といひし大向のかけ声に賛成するは大人しからず...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...――これを具体的にいふなら、私は東京育ち同様ながら、彼の若い時代から細く長く見て来てゐる印象を要約すると、彼は鴈治郎の精力絶倫のため、鴈の相手役の小春、梅川、夕霧、吃又のおとく、「こたつ」のおさんに至る迄、鴈との共演物は大部中の出来だ...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...狂言は「忠臣蔵」「吃又」「日向島」その他で大切りが「羽根のかむろ」...
山本笑月 「明治世相百話」
...デン界の名物競べ播磨の毛剃と新呂の吃又義太夫華やかなりし明治の中頃...
山本笑月 「明治世相百話」
...唯一の呼び物は「反魂香」の吃又(どもまた)...
山本笑月 「明治世相百話」
...歌舞伎座で「吃又(どもまた)」を演(だ)してゐたときである...
吉川英治 「折々の記」
...まあ吃又症といふんでせうな』と云つた...
吉川英治 「折々の記」
...それ又、どういふわけですと訊くと、素道氏の診斷學から觀ると、菊五郎氏の肉體は、吃又の上演以來、聲帶、脈搏、血行などが、そツくり吃患者の生態になつてしまつてゐるといふのである...
吉川英治 「折々の記」
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