...叺(かます)の煙草入を懐中(ふところ)へ蔵(しま)うと...
泉鏡花 「瓜の涙」
...とにかく十五貫入りの配合を十五叺だけ都合できたから...
犬田卯 「米」
...籠に満(みつ)る時は藁叺に入るる事とせり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...後(のち)までと軽(かる)う云っておいたよ」「そうか」そして考えついて叺(かます)の莨入(たばこいれ)から彼(か)の櫛を出して...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...そして叺と叺との間に身を横たえた...
田山花袋 「一兵卒」
...無喇叺(むらっぱ)の小さなもので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...叺(かます)を横にしてはたいてみる...
中里介山 「大菩薩峠」
...陰鬱(いんうつ)な狹(せま)い小屋(こや)の中(なか)で覗(のぞ)く叺(かます)の底(そこ)は闇(くら)かつた...
長塚節 「土」
...「煙草入は?」「…………」黙って平次に渡した煙草入を開けると印伝(いんでん)の叺(かます)には一パイ新しい刻みが詰ってあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...煙草入は印傳(いんでん)の洒落れた叺(かます)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...叺(かます)に八十杯といふ有樣...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...きまつて一銭銅貨を煙草入れの叺から出して投げてくれるのでありました...
林芙美子 「小さい花」
...叺の積込みに当った...
山本周五郎 「青べか物語」
...叺(かます)に詰めて河岸(かし)へ運び出す...
山本周五郎 「青べか物語」
...「いつでも隙があったら喉笛(のどぶえ)へくらいつきそうな顔をしてたぜ」「だからどうだってんだ」栄二は叺を担ぎあげながら云った...
山本周五郎 「さぶ」
...土蔵(くら)の二階の片隅に積んでありました空叺(あきがます)で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...米叺(こめかます)を積んで来る人馬の縦隊が見えたのである...
吉川英治 「日本名婦伝」
...片隅に積んであった叺(かます)のうえへ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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