...叺(かます)の煙草入を懐中(ふところ)へ蔵(しま)うと...
泉鏡花 「瓜の涙」
...置きたる叺を見出す事能わずして苦めり...
関寛 「関牧塲創業記事」
...又袋に余りある時は叺に入れて...
関寛 「関牧塲創業記事」
...後(のち)までと軽(かる)う云っておいたよ」「そうか」そして考えついて叺(かます)の莨入(たばこいれ)から彼(か)の櫛を出して...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...銭叺』………」「それが違います...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それによごれた叺(かます)を並べ...
寺田寅彦 「嵐」
...果敢(はか)ない煙草入(たばこいれ)の叺(かます)の中(なか)を懸念(けねん)するやうに彼(かれ)は數次(しばしば)覗(のぞ)いた...
長塚節 「土」
...印伝(いんでん)の叺(かます)に銀煙管...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...雜穀を入れた俵や叺(かます)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...叺(かます)に八十杯といふ有樣...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何分叺八十杯の錢を算へるのに手間取りましたから」「千兩箱を寺へ持ち込んだことは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妄(むやみ)と生叺(なまあくび)だ...
三島霜川 「昔の女」
...叺の積込みに当った...
山本周五郎 「青べか物語」
...「十日戎(えびす)の、売り物は」上り端(はな)の二帖へいって、重吉は外を眺めながら、調子の狂った節で低くうたいだした、「――はぜ袋にとり鉢、銭叺(かます)、小判に金箱」彼はそこでやめて、首を振った、「唄も一つ満足にはうたえねえか」重吉は気のぬけたような眼で、ぼんやり外を眺めやった...
山本周五郎 「ちゃん」
...それを足軽組の者がすぐ叺(かます)につめ込んだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...忽ちそこへ勘定方の武士に率(ひき)いられた足軽たちが重そうに銭叺(ぜにかます)をかついで来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...そこにある限りの叺(かます)を...
吉川英治 「新書太閤記」
...片隅に積んであった叺(かます)のうえへ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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