...醫者の方のテクニックでは何とか言つたつけ――それが松永の右肺に大分大きい奴があるんだとさ...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...また一面において柿丘の病状は第三期に近く右肺の第一葉をすっかり蝕(むしば)まれ...
海野十三 「振動魔」
...ピストルの弾(たま)が右肺を貫き...
寺田寅彦 「柿の種」
...医者の言によれば右肺に大分浸潤(しんじゅん)があるらしい...
豊島与志雄 「恩人」
...既に右肺の大半と左肺も点々と結核に犯されていた...
豊島与志雄 「十一谷義三郎を語る」
...母は右肺に結核の病竈がある...
豊島与志雄 「程よい人」
...石山教授自身も僅かに第一回目には右肺切除の手術を行ったという口供書しか残していない...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...彼は、負傷した方の胸をいつも下にして臥て、殘つてゐた有りたけの力を籠めて、兩手で、其處をぢつと押さへて、右肺の中の水、そのどろ/\になつた液體が動かないやうにして、片々の肺だけで呼吸しようとしてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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