...『晩方に庭の台木(どぎ)さ打倒(ぶんのめ)つて撲(ぶ)つたつけア...
石川啄木 「赤痢」
...その古根は今でも村で接ぎ木の野生の台木に倹約につかわれ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...「その運賃がねえ!」彼女は自分がもうずっとずっと前から材木屋をしているような気がし、この世の中で一ばん大切で必要なものは材木のように思えて、桁材だの、丸太だの、板割だの、薄板だの、小割だの、木舞(こまい)だの、台木だの、背板だの……といった言葉の中に、何となく親身なしみじみした響きが聞きとれるのだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...四角な印刷台木(いんさつだいぎ)を締(し)めつける木の梃子(てこ)へ...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...数株の桜の台木が...
豊島与志雄 「花ふぶき」
...氷嚢の紐を台木に懸けて彼の額に適度に当てがってくれる間...
豊島与志雄 「二つの途」
...河村は氷嚢吊りの台木に片手でつかまっていたが...
豊島与志雄 「二つの途」
...鍛冶屋の金敷の台木の中に...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...金敷の台木から鉄屑が浮かび上がれないように...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...蕪村などは京の台木へ江戸の椄穂(つぎほ)を椄(つ)いだというのであるから...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...鉈(なた)はちゃんとその機の台木に...
柳田國男 「日本の伝説」
...接穂と台木少し長たらしかったが...
柳田国男 「母の手毬歌」
...台木(だいぎ)を見つけてそれに接穂(つぎほ)をするほうが早く成長する...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そしてその台木には大ていは同種の木が用いられる...
柳田国男 「母の手毬歌」
...そういう台木になるものが前々から...
柳田国男 「母の手毬歌」
...――飴色(あめいろ)になった仕事台の上の、ちょっと右寄りに、厚さ三インチばかりの板が立ててあり、豚の毛を入れた筒とか、ブラッシの台木、ごくぼその針金、にかわの鍋などの材料が、良さんの左右に並んでいた...
山本周五郎 「季節のない街」
...また矢代は柱の下の黝ずんだ台木に指を触れて云った...
横光利一 「旅愁」
...彼は持ち馴れた下駄の台木(だいぎ)を眺めるように...
横光利一 「笑われた子」
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