...可成り大にして重し...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...祠宇可成り高けれども...
大町桂月 「冬の榛名山」
...可成り距(へだた)ってしまった...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...上町の事とて、可成り深い、この井戸をのぞくと、中に、幽霊がいるのであるが、毎晩の夢にのぞいては、恐怖に、眼をさまして、蒲団の中へもぐる...
直木三十五 「死までを語る」
...文壇的な大衆とは可成りにかけ放れた...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...その点では十九世紀の文学に於ける揚合とは可成りに異ってきている...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...向うで知り合つた二三の友人と別宴を交し可成り醉つてゐた處を例の黄苞車(ワンパオツオオ)でぐるぐる引きまはされたあとなのでどこのどう云ふ處にあつたのか覺えてゐないが...
南部修太郎 「阿片の味」
...殊に聡明な女は可成りそういう事を考えるものですから...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...現場に行き着く迄に可成りの時間を取って終った...
牧逸馬 「運命のSOS」
...可成り女にも出会つたのだが一度も恋らしい恋を仕終せた事のない自分を顧みて大変に淋しく思ひました...
牧野信一 「蚊」
...金なら俺は今日可成り持つてゐるんだぜ...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...私は可成りの距離を飛んでゐます...
牧野信一 「砂浜」
...「これ可成りのホーム・シツクにかゝつてゐるらしい...
牧野信一 「素書」
...厭味らしく云つてゐたではないか?「まつたく見てゐる方でも可成り辛いからね...
牧野信一 「毒気」
...私の一つの呼吸は可成り長く保つことが出来た...
牧野信一 「毒気」
...可成りに大きな鞄を輕々と提げてゐた...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...可成り老けた顏した婦人がふと目についた...
正宗白鳥 「見て過ぎた女」
...緑色の可成り廣い連續は陸上に於て...
吉江喬松 「山岳美觀」
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