...鳥居より社前まで可成り長し...
大町桂月 「春の郊外」
...私の生活は可成り楽でした...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...可成り文化の進歩に...
直木三十五 「大阪を歩く」
...その点では十九世紀の文学に於ける揚合とは可成りに異ってきている...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...可成り大きくなつてから...
直木三十五 「貧乏一期、二期、三期」
...一般に粉体の摩擦電気の研究は可成り面倒で...
中谷宇吉郎 「低温室だより」
...別莊は灰色の可成り大きな建物だが...
南部修太郎 「死の接吻」
...そして自分の可成りに刺※された好奇心を滿足させる...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...此の若いほうの女は、写真で見ると、可成りの美人で、映画女優のルス・チャアタトンにとてもよく似ている...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...飽くまでも自分のある感情に殉じて進んでゐるだけに読者には細い不満を覚へさせるところもあらうが特種の場面や自分の気持の説明なども可成り穿つて描かれてゐるのが目に付く...
牧野信一 「海浜日誌」
...可成りはつきりと描かれ...
牧野信一 「月評」
...それに彼は(叔母達の予想とは全く反対に)可成りケチ臭くて精算的だつたし...
牧野信一 「公園へ行く道」
...山寄りの梅林ちかくの私の家まで可成りの道程(みちのり)であつた...
牧野信一 「タンタレスの春」
...方々歩いて来て可成り疲れてゐるんだけれども...
牧野信一 「毒気」
...可成り仰山に感慨を含めた動作でパタリと日頃とは稍違ふ音をたてゝ閉ぢ...
牧野信一 「冬の風鈴」
...あなたの感傷の夢だらうとばかり思つてゐたんだが……」僕はこの頃机に頬杖を突いて山ばかりを眺めてゐるよ――そんな風な可成り長い手紙を私は若い友達の鶴巻と銀原へ書いたのであつたが...
牧野信一 「武者窓日記」
...と可成り強い後悔を感じた...
牧野信一 「若い作家と蠅」
...と云ふのが僕の家は可成りの資産家で次男に生れた僕にも一生の生活には決して困らない丈けの分前がある所から大学を出は出たが...
村山槐多 「殺人行者」
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