...こんな場合嫌悪の感を催すことなしに寧ろいたいけな可憐な感をおぼゆるものである...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...可憐な虹を描いていた...
池谷信三郎 「橋」
...私の頭のなかで可憐な小柳雅子が乱舞しはじめた...
高見順 「如何なる星の下に」
...少女の可憐な姿を見守った...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...薄倖そうな可憐な耳朶が島田の鬢からのぞいてるのを...
豊島与志雄 「道化役」
...町へ出ると雪が降つてゐる停車場で汽車の窓を叩いてゐる可憐な異人娘の看板を見たその頃の私の雑記帳はどの頁もカチユーシヤの顔でいつぱいだつた...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...葉小にして甚だ可憐なり...
牧野富太郎 「植物記」
...汝(なんじ)可憐なる意気地なき...
正岡子規 「墨汁一滴」
...けれど可憐な蝶々さんはその中に何が書いてあるかも知らず...
三浦環 「お蝶夫人」
...何か一種可憐な趣があった...
宮本百合子 「或る日」
...その訴えることの深い可憐なる銃口を撫でずにはいられない...
宮本百合子 「女靴の跡」
...何といふ可憐な物名であらう...
三好達治 「艸千里」
...愛すべき可憐な理由を自分に云ひきかせても無駄であつた...
三好達治 「測量船拾遺」
...あれほど可憐な人に寂しい山荘住まいをさせ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ついにそれらをギリシアで最も可憐な乙女二人と交換することに賛成したということを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...可憐な童体だった...
吉川英治 「私本太平記」
...可憐な淡黄色の花をおりおり見る...
吉川英治 「随筆 新平家」
...フォーレのシチリアの女のような東洋の可憐な乙女が古い楽園のために...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??