...あんなに可憐な心もちは起させなかったのに相違ない...
芥川龍之介 「上海游記」
...こんな場合嫌悪の感を催すことなしに寧ろいたいけな可憐な感をおぼゆるものである...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...可憐な羽を顫はして啼いてゐる...
石川啄木 「天鵞絨」
...可憐な梨花がしくしく泣いている...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...非常に優しい声で可憐な返答をしたその声が妙に紳士の心を動かし...
寺田寅彦 「話の種」
...その中から焦茶色の可憐な實がころげ出して居る...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...丁度黄昏頃あちこちに可憐な螢が亂れ飛んでゐる...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...可憐な風情で慄え慄え泣きながら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...少女の可憐な姿を見守った...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...つきそうのは可憐な美少年...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...この可憐な病人にひびかないはずはない...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...宗助はこの可憐な自白をどう慰さめていいか分別に余って当惑していたうちにも...
夏目漱石 「門」
...痛々しいほどの可憐な娘です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それ故に三味線草(ぺんぺん草)の可憐な花が...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...かの可憐なるオチョボも...
古川緑波 「色町洋食」
...汝(なんじ)可憐なる意気地なき...
正岡子規 「墨汁一滴」
...剥(む)き卵みたいな可憐な少女の顔も見えたり...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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