...あんなに可憐な心もちは起させなかったのに相違ない...
芥川龍之介 「上海游記」
...無邪氣な可憐な、殆ど神に等しき幼きものゝ上に、悲慘なる運命は已に近く迫りつゝありしことを、どうして知り得られよう...
伊藤左千夫 「奈々子」
...こういう風な可憐な眼付は...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...その可憐な童女の歌声に感じて...
太宰治 「津軽」
...歌の声の可憐なのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...四十雀らしい可憐な姿も時に眼に入る...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...可憐な表情でたった一ぺんに...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...そして信子の可憐な清純な姿にその濡れた眼を移しました...
野村胡堂 「天才兄妹」
...いぢらしくも恋を恋する少年の日の可憐な真情を訴へた彼の『抒情小曲集』であつた...
萩原朔太郎 「愛の詩集」
...この可憐な少女に私は呼びかけた...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...僕の可憐な妻や妹もゐる...
牧野信一 「サンニー・サイド・ハウス」
...夢でなけりやこんな麗はしい可憐な国のあらう筈が無い...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...いとも可憐な嬌態を惜しまなかつた...
牧野信一 「武者窓日記」
...自分は可憐な人を発見することができた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ついにそれらをギリシアで最も可憐な乙女二人と交換することに賛成したということを...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...名を「小林光」綺麗な可憐な乙女だった...
山本周五郎 「青べか日記」
...可憐なる家族圖なども...
吉川英治 「折々の記」
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