...ヘルマー さうだつたな、可愛さうに...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...「可愛さうに、たうとう死んでしまつたぢやないの...
太宰治 「お伽草紙」
...裸身の可愛さには及ばない...
太宰治 「十二月八日」
...娘可愛さのあまり逆上して...
太宰治 「新ハムレット」
...可愛さの余りに小憎らしくなって...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...心底可愛さうに抱いてるのにそんなことも云へなかつた……」と...
中原中也 「一つの境涯」
...娘可愛さの与次郎の必死の運動が効を奏して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お濱可愛さとそれを慕(した)ひ寄る吉三郎のいぢらしさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...可愛さ餘つて憎さが百倍だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その可愛さがだんだん太々(ふとぶと)しくなり...
林芙美子 「河沙魚」
...源さんも可愛さうだわなと言ひながらお力を見れば烟管(きせる)掃除に餘念のなきか俯向たるまゝ物いはず...
樋口一葉 「にごりえ」
...彼女は可愛さにたえぬもののように...
平林初之輔 「人造人間」
...蹶も二獣の可愛さに甘草を残すでなく足を仮るためじゃとある...
南方熊楠 「十二支考」
...サヨは可愛さがほとばしって喉へこみあげた...
「朝の風」
...可愛さうにあの子は先刻からしよつちう泣いてゐた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...わが子可愛さにひとの子には...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それも可愛さ余って今では憎らしくて堪らぬ人と一緒に背負って生まれたその運命は...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...母は可愛さうだと思ひながらも可笑(をかし)くつてたまらず...
若松賎子 「鼻で鱒を釣つた話(実事)」
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