...私の父が子供の可愛さから子供の内に世の中の廃りものが出来たときにその農場にゆけば食ひはぐれることはあるまいといふ考へからつくつたものであります...
有島武郎 「農場開放顛末」
...若(も)し私が編輯室へ出なくなつたらホワイトキヤツプの手にたをれたものと思つて可愛さうに思つて下さい...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一三年六月号)」
...可愛さうでも何でもないのだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「可愛さの余りについ手荒なこともするんだよ...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...思い出しても憎い畜生だ」可愛さ余っての憎さはまた鼠の方へ廻る...
中里介山 「大菩薩峠」
...お浜可愛さとそれを慕い寄る吉三郎のいじらしさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お百合可愛さの餘り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...源さんも可愛さうだわなと言ひながらお力を見れば烟管(きせる)掃除に餘念のなきか俯向たるまゝ物いはず...
樋口一葉 「にごりえ」
...可愛さうなものでは無きかと言ふに...
樋口一葉 「ゆく雲」
...死ぬ苦しみをさせるなんて――この可愛さが逆に変ったら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...国の継母(まゝはゝ)にさん/″\いぢめられて追ん出されて来やがつたんで俺あ可愛さうだから我慢してゐるんだ...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...太く短い足の形の可愛さ...
宮本百合子 「犬のはじまり」
...可愛さを増します...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...お嫁さんの可愛さや...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...子の可愛さいとしさというものを...
山本周五郎 「菊屋敷」
...T子が吾子(わがこ)可愛さの余りに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...私の直(じき)近処に塩煎餅(しほせんべい)を売つて細々暮らしを立てゝ居た可愛さうな後家が有升(ありまし)たが...
若松賤子 「黄金機会」
...母は可愛さうだと思ひながらも可笑(をかし)くつてたまらず...
若松賎子 「鼻で鱒を釣つた話(実事)」
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