...ヘルマー さうだつたな、可愛さうに...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...あれではお弟子が可愛さうだと...
太宰治 「先生三人」
...憎さ餘っての可愛さだったのだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...お濱可愛さとそれを慕(した)ひ寄る吉三郎のいぢらしさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...可愛さ余って憎さが百倍というやつだ」「…………」「おどろくなお仲...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...娘可愛さに飛んだことをして了ひましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お百合可愛さの餘り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...可愛さうに一生奉公に取つちや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...と私は可愛さ余って呟いた...
松永延造 「職工と微笑」
...どてっぱらへ、ドーンと一発ぶち込むよ――ふ、ふ、一度惚れた女だなんぞと思って、甘ったれッこなしにしてさ――下りなよ、雪之丞――」雪之丞は、何と観念したか――手向いは、大けがの元と、胸をさすったのであろう――梯子(はしご)か、それとも綱か、それをつたわって、地下室へ下りて行った容子(ようす)――「大人(おとな)しくしているんだよ、御府内御朱引(ごしゅびき)の中とはちがうんだよ――じたばたすると、火をかけて遠慮なく、古寺ぐるみ、焼き殺すから――」と、おどして置いて、ガラガラピシャリと、下り口の戸を閉めると、ガチャガチャと金物のひびきをさせたのは、錠を下ろしたのであろう――「ふ、ふ、可愛さあまって、憎さが百倍ッてネ、これで、胸がせいせいした」と、捨鉢(すてばち)につぶやいたお初、門倉たちがいる方へ、出て行ったが、相変らずのキンキンした調子で、「さあ、これから、勝祝いに酒盛りと出かけますかね――皆さん、ごくろうさま――でも、あんまり、手もなくたおされてしまったので、見物の仕甲斐(しがい)がありませんでしたよ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...よろこびの可愛さ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...童子の可愛さのあまり...
室生犀星 「あじゃり」
...テオクセナは可愛さ恨めしさに気も狂い...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その可愛さといったら何ともいえない...
夢野久作 「爆弾太平記」
...可愛さあまって憎さが百倍よ」「…………」「どうだお延...
吉川英治 「剣難女難」
...よく人のいう子の可愛さというような気持は...
吉川英治 「新書太閤記」
...座敷のあかりで見る時のあどけなさや可愛さはどこへかやって...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それも可愛さ余って今では憎らしくて堪らぬ人と一緒に背負って生まれたその運命は...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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