...……理窟なしに可哀そうだ……可愛さあまって可哀そうだ……俺は何んといっても悪かったなあ……生れ代ってでもこなければ...
有島武郎 「星座」
...私は本当にその女たちを気の毒にも可愛さうにも思ひます...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...ヘルマー さうだつたな、可愛さうに...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...あれではお弟子が可愛さうだと...
太宰治 「先生三人」
...可愛さうだ...
太宰治 「道化の華」
...昔はどうしてこの可愛さが理解出来なかったのであろうと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...可愛さの余りに小憎らしくなって...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...可愛さ余って憎さが百倍というやつだ」「…………」「おどろくなお仲...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...娘可愛さにとんだことをしてしまいましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼の子もとんだ運のわるい詰らぬ奴に見込れて可愛さうな事をしたといへば...
樋口一葉 「にごりえ」
...源さんも可愛さうだわなと言ひながらお力を見れば烟管掃除に余念のなきか俯向(うつむき)たるまま物いはず...
樋口一葉 「にごりえ」
...わが子可愛さいとしさの余りにこれを井戸に投げ入れ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ただお前の可愛さにカマケていたばかりなんだ...
夢野久作 「二重心臓」
...その子の可愛さに生きて――また生きようとして...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...ただ、ご息女との婚儀には、わが子可愛さで、恋々たる未練がありそうですから、なによりもまず彼の求むるままにご息女をかの地へ送ってやることです...
吉川英治 「三国志」
...子の可愛さに眩(くら)んでいたか...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...それも可愛さ余って今では憎らしくて堪らぬ人と一緒に背負って生まれたその運命は...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
...牢屋(らうや)にはいつて居る可愛さうな人を助けて出してやつたつてネ...
若松賤子 「黄金機会」
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