...それだけでも可也(かなり)しやべり悪(にく)い...
芥川龍之介 「講演軍記」
...僕等の語彙(ごゐ)はこの通り可也(かなり)混乱を生じてゐる...
芥川龍之介 「続文芸的な、余りに文芸的な」
...それがあつと言ふ拍子(ひやうし)に可也(かなり)深い溝だつたと見え...
芥川龍之介 「本所両国」
...亡夫は道廳で可也(かなり)な役を勤めた人といふだけに...
石川啄木 「札幌」
...可也(かなり)やったつもりだったが...
海野十三 「キド効果」
...可也(かなり)広いアスファルト路面の廊下が...
海野十三 「空襲葬送曲」
...木柱なども可也贅沢なものが使つてある...
高浜虚子 「発行所の庭木」
...成程火災の傳播には可也都合よく出來てゐる...
寺田寅彦 「伊香保」
...「矢張(やっぱり)こんなような町?」お島は汽車が可也(かなり)大きなある停車場へ乗込んだとき...
徳田秋声 「あらくれ」
...新しい愛執が盛返されて来たようなお島たちはそれでもその月は可也にあった収入で...
徳田秋声 「あらくれ」
...さうして独りで旅をする気持は可也心細かつた...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...その家にも可也ゆつくりした浴場が二つもあり...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
...雄二には可也の幅の石段で...
原民喜 「潮干狩」
...四五人の間で頻繁に流通した言葉が可也あった...
原民喜 「四五ニズム述懐」
...伊沢分家の古い法諡に、軒と云ひ室と云つて、ことさらに院字を避けたらしい形迹のあるのは、伊藤東涯の「本天子脱之後、居于其院、故崩後仍称之、臣下貴者亦或称、今斗之人、父母既歿、必称曰某院、尤不可也、蓋所謂窃礼之不中者也、有志者忍以此称其親也哉」と云つた如く俗を匡(たゞ)すに意があつたのではなからうか...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...可也にとりつづきゐ申候よし...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蘭軒の世話で「可也にとりつづきゐ申候よし」と云ふ「千蔵」がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...併し其の短かい間におしづさんは可也多くの經驗をした...
森田草平 「「青白き夢」序」
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