...些(そつ)と叮頭(おじぎ)をするのは藤野さん一人であつた...
石川啄木 「二筋の血」
...叮嚀(ていねい)に詫びている...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...棺のなかには白絹(しらきぬ)で叮嚀に巻かれた屍体が横(よこた)はつてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...今少し叮嚀な挨拶があつても善かりさうなものだ...
薄田泣菫 「茶話」
...叮寧に頭を下げて挨拶を返してやることだ...
薄田泣菫 「独楽園」
...その度毎に莫迦(ばか)叮嚀に洗ひ浄めねばやまぬ私にも拘(かかは)らず...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...直造は叮重(ていちよう)に頭を下げた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...印紙が叮嚀に貼付けてあった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...彼はそれを大変叮嚀(ていねい)に読みました...
コナンドイル Arthur Conan Doyle 三上於莵吉訳 「株式仲買店々員」
...しかる後二つ三つ四つ続けざまに主人に向かいて叮重(ていちょう)に辞儀をなしぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...手術の暇に僕が椅子に凭れて居ると看護婦は一々叮嚀に器械をガラス戸へ入れる...
長塚節 「開業醫」
...叮嚀(ていねい)に頭を下げて...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...このうち、金比羅山の花見では、とんと、玉井さんのお世話になりました」「その節は、御叮嚀に、金物商組合から、過分な物を頂きまして……」「なんの、ほんの志です...
火野葦平 「花と龍」
...さてかの者自身縛られて王前に詣(いた)り叮嚀に豹首を布に包み携う...
南方熊楠 「十二支考」
...それにしてもこんな小さい魂にこれほど叮嚀(ていねい)な用意深い...
室生犀星 「童話」
...菓子器と歌留多(かるた)の箱があったので叮嚀に何れも蓋を取て中を検(しら)べ...
山下利三郎 「誘拐者」
...いよいよ叮重(ていちょう)に頭を下げた...
夢野久作 「斬られたさに」
...「あら……お出(い)でなされませ」と叮嚀(ていねい)にお辞儀をしたが...
夢野久作 「巡査辞職」
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