...石炭を積んだ達磨船(だるまぶね)や白ペンキのはげた古風な汽船をものうげにゆすぶっているにしても...
芥川龍之介 「大川の水」
...黒天鵞絨(くろびろうど)の古風な洋服を着た白髪(しらが)の老人が...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...そして……」「古風な復讐がしたいとでも云うの?」「ハッキリ考えている訳じゃないけれど...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...二階の気持よい、古風な部屋で、その窓から、古風な街がよく見えた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...町から乗って行った古風な馬車の喇叭(ラッパ)の音...
徳田秋声 「仮装人物」
...ヨーロツパ渡りの古風なハンドプレスは使用に堪へられなくなつたばかりでなく...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...家具類は思いきり古風なもので...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...しかし呑気(のんき)な主人はこの頭とこの古風な姓名とを連結して...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...私は、これらの人の賛辞を、古風な、且つ卑怯者のヘツライであると見るものである...
蜷川新 「天皇」
...町の中にも古風なゴティク式の人家が少からず見られた...
野上豐一郎 「キフホイザー」
...サン・ルームの広廊をひかえた古風な食堂...
久生十蘭 「喪服」
...グリニッジの古風な宿で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...炬燵の傍には古風な棚が置いてある...
水野葉舟 「土淵村にての日記」
...裏口迄つきぬけてゐるといつたやうな古風なものだつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...ペトロフ両人の極めてダイナミックな社会精神と感情の活動を一貫してどこにも古風なバラライカの響となってつたわってはいない...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...古風な破風造りの母屋(おもや)の甍(いらか)と交錯さして...
夢野久作 「復讐」
...古風なことでは日本でも有名な湯治場であったが...
横光利一 「旅愁」
...古風な院作りの窓から青い月影がしのびやかに洩れている...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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