...古雅(こが)な服装をした婆さんである...
芥川龍之介 「饒舌」
...この神社も古雅な...
上村松園 「女の話・花の話」
...衣裳の古雅荘厳さや...
上村松園 「無表情の表情」
...私のいままで見た事もない古雅な町が...
太宰治 「津軽」
...一種云ふべからざる古雅な端正さがあり...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それよりかわれわれは果していつまでわれわれ時代の古雅の趣味を持続して行く事ができるか...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...「謡曲(えうきよく)」は仏教的の悲哀を含むだけ古雅(こが)であるだけ二十世紀の汽船とは到底相容(あひい)れざる処がある...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...何で造ったものか素人(しろうと)には見当(けんとう)のつかんくらい古雅なものである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...軒傾きて古雅に床しき旗亭なりしが...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...それは古雅で奥床(おくゆか)しく...
萩原朔太郎 「猫町」
...消極的美とはその意匠の古雅...
正岡子規 「俳人蕪村」
...その代り凡(すべ)ての物を古雅化して些(さ)の俗気を帯びざる処に一種の面白みあり...
正岡子規 「人々に答ふ」
...長歌を五七調に限ると思へるは五七調の多きためなるべけれど五七調以外の此御歌の如きはなか/\に珍しく新しき心地すると共に古雅なる感に打たるゝなり...
正岡子規 「萬葉集を讀む」
...古版本に見られるあの古雅の風韻には私なき素朴があるではないか...
柳宗悦 「工藝の道」
...ふと耳にはいって来たのは神楽殿の古雅な楽のしらべです...
吉川英治 「江戸三国志」
...ここを曠(はれ)の戦場として名乗り合うような古雅なる戦いの風(ふう)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...高麗茶碗(こうらいぢゃわん)の古雅(こが)を語り...
吉川英治 「新書太閤記」
...偶然にも汽車の中で逢つたK氏は沿線の山を指さしながら「この附近の山の間には最も古雅な舞が残つてゐます...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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