...古来からの金銀財宝や船の破片...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ジャーナリズムは古来から存在した社会現象だ...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...古来からこの難事業に全然の績(いさおし)を収め得たる画工があるかないか知らぬ...
夏目漱石 「草枕」
...戦争と名のつくものゝ多くは古来から大抵斯(こ)んなものかも知れないが...
夏目漱石 「点頭録」
...桀紂(けっちゅう)と云えば古来から悪人として通(とお)り者(もの)だが...
夏目漱石 「二百十日」
...古来から塔中に生きながら葬られたる幾千の罪人は皆舟からこの門まで護送されたのである...
夏目漱石 「倫敦塔」
...小事件を逸するのは古来から歴史家の常に陥(おちい)る弊竇(へいとう)である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...古来から日本人に一貫している...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...あの竜のの生ひ繁つた径は古来から「大蛇の脱殻の道」と称ばれてゐた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...酒卓に就くといふのが古来からの不文律なのであつた...
牧野信一 「山彦の街」
...「だがそれらはみんな間違っていた」と昂軒は云い続けた、「武芸というものは負けない修業だ、強い相手に勝ちぬくことだ、強く、強く、どんな相手をも打ち負かすための修業であり、おれはそれをまなび殆んどその技を身につけた、越前侯にみいだされたのも、そのおれの武芸の非凡さを買われたからだ、けれどもこんどの事でおれは知った、強い者に勝つのが武芸者ではない、ということを」「まあまあ」と六兵衛が云った、「そんなふうにいきなり思い詰めないで下さい」「いきなりだと」昂軒は忿然(ふんぜん)といきり立ったが、すぐにまた頭を垂れた、そして垂れたままでその頭を左右にゆっくり振った、「――いや、これはいきなりとか、この場の思いつきとかいうもんじゃない、そんな軽薄なものではない、おれはこんど初めて知ったのだが、強いということには限度があるし、強さというものにはそれを打ち砕く法が必ずある、おれには限らない、古来から兵法者、武芸者はみな強くなること、強い相手に打ち勝つことを目標にまなび、それが最高の修業だと信じている、しかしそれは間違いだ」そこでまた昂軒はゆらりと頭を左右にゆすった、「諄(くど)いようだが、それが誤りであり間違いだということを、こんど初めて知った」「あなたはそれを、もう幾たびも云い続けていますよ」「何百遍でも云い続けたいくらいだ」昂軒は抜いた脇差のぎらぎらする刀身をみつめながら、あたかも自分を叱るように云った、「――強い者には勝つ法がある、名人上手といわれる武芸者はみなそうだった、みやもとむさしなどという人物もそんなふうだったらしい、だが違う、強い者に勝つ法は必ずある、そういうくふうは幾らでもあるが、それは武芸の一面だけであって全部ではない、――それだけでは弱い者、臆病者に勝つことはできないんだ」六兵衛は恥ずかしそうに、横眼でちらっとおようを見た...
山本周五郎 「ひとごろし」
...西洋には誰にも古来からあるものです...
横光利一 「旅愁」
...必ず祟(たた)りをなすと古来から忌まれているもので...
吉川英治 「三国志」
...おそれながら癰は古来から命とりと申すほど難治の病...
吉川英治 「私本太平記」
...古来から多くの武門が侵入して来ては没落し...
吉川英治 「新書太閤記」
...古来からあの当時までも...
吉川英治 「新書太閤記」
...両成敗が古来からの掟(おきて)...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...舌長いことでは古来から有名である...
吉川英治 「宮本武蔵」
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