...左は検定試験上りの古手の首座訓導...
石川啄木 「雲は天才である」
...竹の皮や反古や古手拭なんかゞ...
鈴木三重吉 「胡瓜の種」
...ましてやその抽出しの中の古手紙など尋ねるよすがもなくなってしまった訳である...
寺田寅彦 「埋もれた漱石伝記資料」
...戸棚(とだな)の中から古手紙の束を出して来て...
寺田寅彦 「球根」
...汚れた古手拭の頬冠り...
永井荷風 「買出し」
...おかみさんは古手拭の頬冠を結び直し...
永井荷風 「買出し」
...それに古手拭をさがし出して鉢巻の巻方も至極不意気(ぶいき)にすれば...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...そこで近くにいる古手屋の遠助(とおすけ)が...
新美南吉 「屁」
...外交官の古手ぐらいは出るらしいから...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...外交官の古手(ふるて)ぐらいは出るらしいから...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...我存在の中心を古手の思想に託して...
二葉亭四迷 「平凡」
...引奪(ひったく)るように海老団治の古手拭を取り上げて六十円だけその中へしまうと...
正岡容 「寄席」
...もう古手の事務家ですがね...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...地主や軍人の古手...
宮本百合子 「明日の知性」
...古手紙を少し前方へ押しやって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...古手屋九兵衛の家に宿す...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ふた間、三間ほど、家捜しして、足の踏み場もないほど家財調度のちらかっている中に、一個の鎧櫃(よろいびつ)のふたを開けて、佐々介三郎と江橋林助のふたりで、古手紙の束や、書類を選りわけていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...将監の家から没収して来た古手紙や覚え書らしいものが...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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