...古手拭と煙草(たばこ)道具と背負い繩(なわ)とを腰にぶら下げていた...
有島武郎 「親子」
...もう師範出のうちでも古手の方で...
石川啄木 「鳥影」
...「ここ病院の古手(ふるて)と違うか」「あほぬかせ...
海野十三 「蠅男」
...付近の牧羊業者の主婦連、退役官吏の古手、町の浮浪少年たち、手の内全部を動員して、オーゲは厳重な見張りを続けているのであろう...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...父は、古手ではあるが、黒い紋付の羽織を着ていた...
徳永直 「戦争雑記」
...禿頭へ鉢巻をした古手拭を取つて拭かうともせず...
永井荷風 「勲章」
...そこで近くにいる古手屋の遠助(とおすけ)が...
新美南吉 「屁」
...顔ががまににている古手屋の遠助(とおすけ)である...
新美南吉 「屁」
...と、そのせつな、古手屋の遠助が、あ、くせ、と、第一声をはなった...
新美南吉 「屁」
...古手拭が置いてあつたよ」「それは玄人(くろうと)だ」平次も感歎しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...書類や古手紙を選りわけながら...
久生十蘭 「ノア」
...謂わば古手の思想だ...
二葉亭四迷 「平凡」
...古手の思想が凝固(こりかた)まって...
二葉亭四迷 「平凡」
...例の古手の旧式の思想に捕われて...
二葉亭四迷 「平凡」
...最初に昔日(せきじつ)高橋太華の掘り出した古手紙の事を語つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...酒樽の古手奴...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...そんな古手にかかると思うか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...事実文学青年の古手に相違ないのだから仕方がない...
夢野久作 「私の好きな読みもの」
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