...古びた城の中庭にひびきわたると...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...古びたる鞄(かばん)をあけて...
石川啄木 「詩」
...古びた木製の階段は...
海野十三 「火星兵団」
...單物が一枚にシャツが二枚這入つてゐる古びた行李許りであつた――ので其を差引くと矢張り十圓足らずの損失となつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...雨漏(あまもり)のあとのある古びた壁なぞ...
永井荷風 「すみだ川」
...古びた粗木(しらき)の卓の上に...
久生十蘭 「キャラコさん」
...一 書斎の中のホームズベーカー・ストリートの古びた部屋...
平林初之輔 「ホオムズの探偵法」
...偶(たまた)ま聖堂裏の露店に最と古びたる写本のあるを認め...
福澤諭吉 「蘭学事始再版之序」
...」三十七ファーンディーンの邸(やしき)は、森深く隱れた、よほど古びた、餘り大きくもなく、建築上の取柄(とりえ)と云つて別にないやうな建物(たてもの)であつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...古びた家の黒い天井の下は...
本庄陸男 「石狩川」
...ほとんど家とは云い難い程の小家の古びたのが一軒あって...
森鴎外 「細木香以」
...――工場の古びた建物の前で...
山本周五郎 「青べか物語」
...大社づくりの古びた神殿と...
山本周五郎 「山彦乙女」
...古びた血のような色の建物はみな窓を閉めていて...
横光利一 「旅愁」
...老賊諏訪(すわ)神社のこんもりした森蔭に石和屋(いさわや)という小料理屋の古びた屋根が...
吉川英治 「江戸三国志」
...墨絵の古びたのばかりである...
吉川英治 「大岡越前」
...武藏の青梅は私の好きな古びた町であつた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...古びた煤けた屋根の修繕をしてゐる家があつた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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