...古びた柱時計が二つ壁にかかっているのも...
海野十三 「火星兵団」
...またその古びた高い木の門の開かれたことをさえ見たことはなかった...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...古びた昔の匂(にお)いといいいかにも昔祖母の語った怪奇な話が思い出されて...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...古びた大和障子(やまとしょうじ)にお料理そば切(きり)うどん小川屋と書いてあるのがふと眼にとまった...
田山花袋 「田舎教師」
...古びた小さな商家が並んでいる...
豊島与志雄 「紫の壜」
...此古びた酒荷船は...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...前にいた人が残して行ったらしい大きな古びた財布(さいふ)が片隅(かたすみ)にあった...
原民喜 「秋日記」
...「本川饅頭(まんじゅう)」という古びた看板があるのを見つけた...
原民喜 「壊滅の序曲」
...[54]手袋をして古びた言葉を弄する人間が殺人を犯す...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...古びた家の黒い天井の下は...
本庄陸男 「石狩川」
...辺境の古びた城に静かに...
本庄陸男 「石狩川」
......
山之口貘 「鮪に鰯」
...古びた袴(はかま)をはき...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...耳に囁き合う古びた男女の石像が一つあるきりだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...側には古びた手槍一筋寄せて...
吉川英治 「茶漬三略」
...横幅で紙質も分らないほど古びた懸物(かけもの)であったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...武藏の青梅は私の好きな古びた町であつた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
...ただ旧道をとるとすると白骨より三里ほど手前に大野川という古びた宿場があって...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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