...這(こんな)事を口汚く罵つて...
石川啄木 「赤痢」
...眉をひそめて口汚く罵(ののし)り始めた...
梅崎春生 「日の果て」
...大声で口汚く喚(わめ)き散らしてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...つい興奮のあまり口汚くなりまして恥づかしうございますが...
太宰治 「右大臣実朝」
...と日頃の鬱憤をここぞと口汚く吐きちらし...
太宰治 「右大臣実朝」
...また口汚くののしったりなさった事はありませんでした...
太宰治 「おさん」
...失敬な! 何て云う物を知らない奴等(やつら)だろう!」と口汚く罵(ののし)って一笑に附してしまいました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...台所で口汚く女中を叱りつけてゐた幾が...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...しばらくして行商人は、もうこれはとてもだめだと分ると、さもいまいましげに舌打ちをして、手荒く梶棒からとき放し、犬の体を、どん、と草のしげみへ蹴とばして、このやくざ野郎め、蟻にさされるとも、烏につつかれるとも、勝手にしやがれ、と口汚く罵って、それから、ぷんぷん怒りながら今度は自分で車を坂の方へ曳いて行きました...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...商人と娘とは口汚く罵(ののし)りあっていたが...
中村地平 「南方郵信」
...口汚く罵(ののし)ると...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...仙太郎自身社長に呼出(よびだ)されて口汚く面罵されたり...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...畜生ッ」市五郎は、口汚く罵ると、剥がれた面を引下げて冠り、前にもましてまた猛烈に踊り狂うのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...口汚く罵(のゝし)り始めたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...伊代も九太も口汚く争うだけだった...
林芙美子 「帯広まで」
...なにか口汚く罵(ののし)っている...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...口汚く罵っている大将らしい漢(おとこ)がある...
吉川英治 「三国志」
...客の部屋の閾際(しきいぎわ)で揉手(もみで)をしている時とは別人のように口汚く...
吉川英治 「宮本武蔵」
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