...そんな時にはただいちずに腹痛を口実にして...
有島武郎 「或る女」
...それを口実にして陽に当るために外に出たようで……...
高見順 「如何なる星の下に」
...それを口実にして前の方へお乗せになった...
谷崎潤一郎 「途上」
...ポストを口実にしてM店まで出かけて一杯二杯...
種田山頭火 「其中日記」
...クリストフは旅行を口実にして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...夕食の仕度を口実にして...
豊島与志雄 「二つの途」
...三年原稿の製作を口実にして随意に外泊することはもう珍しくはない...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...ちょうどそれを良い口実にして...
中島敦 「斗南先生」
...……ステファン五世の不例を口実にして...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...……ポチョムキンはそれを口実にして...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...これをいい口実にして...
松濤明 「春の遠山入り」
...ゾッキ屋某へ抵当として入れてあったのを期日までに行かなかったのを口実にしてそのゾッキ屋が当方へ無断で揃物だけを安売したのであります」と弁解したそうであるから...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...丁度自分に子のないのを好い口実にしてどうにかして養子格にして家に入れたいと云う事を非常に願って居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...江戸じゃこの騒動を口実にして...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...その晩のことを口実にして別れましたがね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何かを口実にして窮屈なこの家を出たいと考えているらしく私には思われた...
室生犀星 「童子」
...それを口実にして私の恨みを晴らそうとしたり・私欲を満足させようとしたり・王侯の恩顧にあずかろうとしたり・する者どものことをいっているのではない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...秀吉は憂うるの余り京都に良医があるということを口実にして...
吉川英治 「新書太閤記」
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