...まだ熱がとれないようだと云うのを口実に...
芥川龍之介 「妖婆」
...葉子は貞世がいつのまにか膝(ひざ)の上に寝てしまったのを口実にして人々を見送りには立たなかった...
有島武郎 「或る女」
...―――少くともそれを口実にして」「うん...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...自分で自分を欺(あざむ)こうとする口実に過ぎなかったのです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...しかしそう云う体質の相違がよい口実に使われて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...恐らくそんなことは口実に過ぎなかったであろう...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...夜の更けたのを口実に...
田山花袋 「蒲団」
...途中から引っ返す口実にもならない...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...仕事を口実にクリストフのところを去った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...疲れてるというのを口実にして...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼女は子供のことで疲れているのを口実にした...
豊島与志雄 「理想の女」
...遊ぶためには法事も祝言も口実に過ぎなかったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...以てその不品行を瞞着(まんちゃく)するの口実に用いんとする者なきにあらず...
福沢諭吉 「日本男子論」
...エレンは頭痛を口実に席を抜けたが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
......
槇村浩 「明日はメーデー」
...だんだん不景気を口実に途絶えがちになり...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...私は昨夜借りて帰った懐中電燈を返すのを口実に...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...そしてその口実にあれこれとさんざ迷ったのだが...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
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