...ちょっと口切(くぎ)ったが...
泉鏡花 「婦系図」
...中には口切煙草が沢山入っていた...
海野十三 「棺桶の花嫁」
...ここらを口切りに再び大仏で一花返り花を咲かそうという時は...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...それから自身の半生を嘘にならないように嘘にならないように気にしいしい一節ずつ口切って語りだしたのである...
太宰治 「ロマネスク」
...そのままにはさしおかんぞ! とばかりに将監は刀の鯉口切らんばかりに片膝立てて身をのりだしています...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...会話の口切(くちきり)に使った彼女が...
夏目漱石 「明暗」
...口切りは大番頭千石取津田伴右衛門で...
久生十蘭 「鈴木主水」
...自分の口切りに心から満足して部屋をひとまはりした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...」というのが口切で...
二葉亭四迷 「平凡」
...それとも更(もつ)と遠くの人(ふと)だか? いつから煉瓦積になつたのけ?」などゝいふのが口切りで...
ボレスラーフ、プルース 二葉亭四迷訳 「椋のミハイロ」
......
松濤明 「槍ガ岳」
...こんな事(こと)ではなか/\談話(はなし)の口切(くちきり)にはなりませんでしたが...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...御機嫌(ごきげん)よう?』口切(くちき)りに猫(ねこ)が斯(か)う云(い)ひました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...「おらあズラかると肚をきめた」やがて伊兵衛の口切りです...
吉川英治 「江戸三国志」
...お止めだて下さるな」と一同は鯉口切って犇々(ひしひし)と...
吉川英治 「剣難女難」
...既にあすこの庭先――広芝の真ん中に鯉口切って待っているのじゃ」「猪口才(ちょこざい)な奴! 大先生...
吉川英治 「剣難女難」
...その日が、口切りで、二人の下駄はその後三日目、四日目ごとに、鮨屋の土間に脱がれていた...
吉川英治 「松のや露八」
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