...寒気のために五臓まで締めつけられたような君たちは口をきくのさえ物惰(ものう)くてできない...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...なぜ口をきくのか...
海野十三 「金属人間」
...やたらと人の陰口をきく...
太宰治 「お伽草紙」
...もう此の女とは一言も口をきくまいと思いました...
太宰治 「風の便り」
...小村は口をきくよりも先きに頭振(かぶ)りをふって...
近松秋江 「狂乱」
...病人も口をきくでもなく...
長塚節 「竹の里人〔三〕」
...誰ももう口をきく者もありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...顏が合へば口をきくとか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...口をきくわけには参りませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「口をきくことがあるのか」「同じ家に居りますから」「お孃さんは親切だつたのか」「――」友吉は默つてしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...滅多に口をきかないくせに口をきくとなると...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...彼はうつかり口をきくと飯粒がこぼれさうなので...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...誰一人はかばかしく口をきく者も無かつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...口をきく間も無く...
三好十郎 「斬られの仙太」
...そんな憎まれ口をきくともうお嫁に貰ってやらんぞ...
森本薫 「女の一生」
...四十六名の者、切腹!告げよ瓶花(はな)『……だめだったか』伝右衛門は、詰所から起つ勇気も、口をきく気力も、喪失(そうしつ)してしまった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...口をきく折が見出せなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そのころは知人と口をきくことさえも私を不安にした...
和辻哲郎 「転向」
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