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ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...その中に彼女の人生並に人事に対する見解が彼女の周囲の如く平凡、狭隘、蕪雑になる、よし彼女がグヅでくだらなく、口やかましく、おしやべりで堪へがたく遂に男を家庭から運び出すやうになつても少しも不思議はない...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「結婚と恋愛」
...いろいろと口やかましく...
海野十三 「火星兵団」
...何か口やかましく我鳴りたててゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...口やかましくて、働き者の古女房が、亭主をただ寝かして置くのも無駄だと思って、試しに、鶏の卵を病夫に抱かせると、数日の後にそれが見事に孵(かえ)って布団の中から雛が幾羽も飛び出したというのである...
辰野隆 「銷夏漫筆」
...自分ではインテリの積極性や能動性を口やかましくは喋らないだけだ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...そうしてそのことのみをその一本の手紙のなかに口やかましく繰返していた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...母親は口やかましく子供をしかる中に幸福をおぼえ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...烏金(からすがね)を貸してひどい取立てをした上、口やかましくて、けちで、大變な人でしたよ」佐の市も大分惱ませられたらしく、齒に衣(きぬ)を被(き)せません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...口やかましくて、手堅い性分で、なまけ者や誤魔化(ごまか)しを見てゐることの出來なかつた總兵衞でしたが、その一面には慈悲の心にも富み、信心も篤(あつ)く、先づ町人としては申分のない人柄で、人に殺される筈もないやうですが、物事に容赦(ようしや)のない性格が、飛んだ怨(うらみ)を買つたのかもわかりません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...恐ろしく勘定高くて握りつ拳(こぶし)で口やかましくて奉公人泣かせですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...口やかましくて、ツイ人の怨みを買ひ兼ねないと意識する人間が、刄物や毒物を怖がるのは、よくある例だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「ケチで高慢で、口やかましくて、西兩國の唐辛子(たうがらし)と言はれた殿樣だが、困つたことに叔母が世話になつてゐる大家の親爺が、石崎家の用人と眤懇(じつこん)だとやらで、錢形の親分を連れてきてくれと、たつての頼みだ」「何があつたんだ」「紛失物ですよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...千兩箱の山を崩したのをお民と知つて、それを庇(かば)つてやつた上、日頃、口やかましくて、不人情で人使ひの荒い上にケチな主人を思ひ知らせる氣で、あの眞矢(ほんや)の仕掛をした」「弓を何處から持出したんです」「弓なんかありやしない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...口やかましくて地代の取立てはうるさいさうで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...顔さえ見れば眼のかたきにして口やかましくがなりつける...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...皆口を揃へて醫者になれ/\と口やかましく勸める...
三島霜川 「自傳」
...と口やかましく賑やかに暮して...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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