...」と北叟笑(ほくそえ)みつつ...
泉鏡花 「悪獣篇」
...そんなものは三番叟(さんばそう)だって...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...大徳寺(だいとくじ)の華叟禅師(かそうぜんじ)のもとに弟子入(でしい)りし...
五十公野清一 「先生と父兄の皆さまへ」
...此叟父(おやぢ)は壮年時(わかきとき)熊に助られたる人也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...他の一人は叟(としより)のようであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「汪士秀」
...汪は叟をじっと見た...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「汪士秀」
...叟はひどく驚いた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「汪士秀」
...』しか陳ずれば老王の心亂れて畏怖強く、毛髮爲に逆だちて肢體そゞろにわなゝきつ、茫然として立ち留る、其そば近く寄り來る 360ヘルメーアスは、老王の手を取り彼に尋ね問ふ、『叟(おぢ)よ、いづこに此騾馬と駿馬を君は導くや?夜は闌にかんばしく、睡に人の沈む時、君恐れずや勇猛のアカイア族は敵慨の思はげしく物凄くこゝらに近く群がるを...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...八時過に及び五叟の細君その娘と共に來りトラツク途中にて屡故障を生じたれば横濱より省線電車に乘換へたりと云...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...三番叟(さんばそう)を舞うような身ぶりで舞いはじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...隣舎犬、別村鶏、前川鯉、各々先生の詩情を動かし、桑麻、胡瓜、田翁、沙狗、渓叟、水鴉等の田園の風物、また先生淡生涯の素懐を述ぶるに足らしめてゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...」と北叟笑み、既にもう手前が鎧武者になつた気で、アヌビスを賽銭拾ひに、また同志の悪党を悉く使丁に抜摘した太鼓隊を組織して、毎夜毎夜メイの店で手配を回らし、前祝ひの盃を挙げてゐたが、いよいよ期の熟した今朝となつてはあらゆる弁舌を弄して私に迫つた上、若しも私が云ふことを諾かなかつたならば、一思ひに腕力沙汰をもつて捻ぢ伏せてしまはうと決心し、今や二十人からの同勢が勢ぞろひをして手ぐすねひいて繰り出すところである――斯う聞くと私は、娘の手前といふばかりでなく、しつかりと武張つて、そいつは面白いや! とか、日頃の鬱憤を晴して目にもの見せずに置くものか! などゝ唸つたものゝ、何故か総身に不思議と激しい胴震ひが巻き起つて歯の根が合はなくなつた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...叟の字が大嫌いで...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...酒屋に生まる私は戌の年で今年七十九歳になるのですが、至って壮健で老人メクことが非常に嫌いですので、従って自分を翁だとか、叟だとか、または老だとか称したことは一度もありません...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...片里は北叟笑(ほくそえ)みながら...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...梧陰廃叟拝具...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...内藤恥叟(ないとうちそう)も『徳川十五代史』に書いている...
森鴎外 「渋江抽斎」
...それと共に側にいる吉宗の片頬にニッとゆがむ北叟笑(ほくそえ)みが...
吉川英治 「江戸三国志」
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