...その場合秀(ひい)でたる作者は地下の部分を連想すべく地上の部分を叙する...
高浜虚子 「俳句への道」
...この故に写生文家は自己の心的行動を叙する際にもやはり同一の筆法を用いる...
夏目漱石 「写生文」
...ただ叙する時の態度が違うのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...清川は久闊を叙すると...
浜尾四郎 「正義」
...従来歴史家がややもすれば王宮の式微を叙すること極端に失し...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...日本の裁判官の審理振を叙するものとして読者は迎へるかもしれないが...
平出修 「公判」
...平凡な者が平凡な筆で平凡な半生を叙するに...
二葉亭四迷 「平凡」
...見たところ久濶(きゅうかつ)を叙す挨拶とそれほど変ったところも無くなった...
本庄陸男 「石狩川」
...〔補〕以上叙する事実は今から三十三年前の明治四十二年〔一九〇九〕に世に公にしたもので...
牧野富太郎 「植物記」
...すなわち同書にいろいろの植物が解説してあるがその中で草の実を叙する時...
牧野富太郎 「植物記」
...古人が客観に動かされたる自己の感情を直叙するは...
正岡子規 「俳人蕪村」
...趣向の小説的なる者を捕へてこれを歌に詠みこなす事は最も難きわざなるにただ歴史を叙する如き筆法に叙し去りて中心もなく統一もなき無趣味の三十一文字となし自(みずか)ら得たりとする事初心の弊(へい)なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...菊池五山の叙する所と概ね符合してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此間の事を叙するに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...後の山陽の死を叙するものは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その二百三十七わたくしは京水池田瑞英の事蹟を叙するに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...何事をか叙すべき...
森鴎外 「舞姫」
...進んで和文世に出でゝ言語と文章の漸(やうや)く親密に近(ちかづ)きし事情を叙する所...
山路愛山 「明治文学史」
便利!手書き漢字入力検索