...しかし戦場に於ける勇士としての輝勝を叙することは此の物語の目的でない...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...しかしこれらの事実や気持の奥に、叙するよりも、述べるよりも、詠うべき或物が存在すると思う...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...世人をして殆ど百鬼夜行の画図を視るの感あらしめたり其顛末を略叙すること左の如し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...久闊を叙する気持ちから...
豊島与志雄 「失われた半身」
...蓋(けだ)し小説に境遇を叙するものあり...
夏目漱石 「人生」
...もし双方を叙する以上は勢い評価せねばならぬ事となります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この歌なども唯自覚した機会を美しく平叙するだけで少しも誇つてはゐない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...すなわち同書にいろいろの植物が解説してあるがその中で草の実を叙する時...
牧野富太郎 「植物記」
...「夜店出したる」といへばただ客観的に京極の夜店を見て紙帳売の出て居た事を傍から認めたまでであるが「夜店に出づる」といへばやや主観的に紙帳売の身の上に立ち入つてあたかも小説家が自家作中の主人公の身の上を叙する如く...
正岡子規 「病牀六尺」
...仏経や南欧の文章に美人を叙するとて髪はもちろんその他の毛の色状を細説せるを...
南方熊楠 「十二支考」
...その男女の事を叙するや「これと通ず」「これを御す」と卑野露骨にして憚(はばか)らずと...
南方熊楠 「十二支考」
...故人を叙する語に似ぬやうに覚えたからである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは抽斎伝中に池田氏の事を叙するに当つて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此遊を叙する七律三が即其第二...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは此より樵歌の叙する所に就いて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...しかし原文の瑣事を叙することの繁密なるに比すれば...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...繊細の事を叙するに簡浄の筆を以てした...
森鴎外 「渋江抽斎」
...別後の情を細叙するにも遑(いとま)あらず...
森鴎外 「舞姫」
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