...そして下くちびるを少し受け口にして見せたが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その口もとは俺の好きな受け口だった...
高見順 「いやな感じ」
...似ているところは受け口ぐらいで...
高見順 「いやな感じ」
...こころもち受け口であつた...
太宰治 「陰火」
...郵便局の為替(かわせ)受け口には...
田山花袋 「田舎教師」
...殊にその細そりした鼻筋と受け口の下唇とが...
豊島与志雄 「死の前後」
...少しく受け口の下唇が...
豊島与志雄 「白蛾」
...受け口の唇を半ば開いたまま...
中島敦 「環礁」
...心持受け口で――へツ」「變な聲を出すなよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少しばかり受け口で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...襟の掛つた地味な袷、白粉(おしろい)つ氣無しの、健康さうな白い肌、少し公家眉(くげまゆ)で、受け口で、女將(おかみ)に知れないやう、そつと挨拶を送ると、まことに非凡の媚です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...表情的な大きい眼、少し公卿眉(くげまゆ)で、柔かい鼻筋、鼻の下が短かくて、心持受け口で、端麗と言つても宜い、輪廓(りんくわく)の正しい瓜實顏(うりざねがほ)、笑ふと僅かに笑くぼが淀(よど)んで、背は少し高い方――手足の華奢(きやしや)な、柔かいメツオ・ソプラノ、それが江戸娘の典型的な美しさで、お仙はまさに、さう言つた『ミス江戸型』の良い娘だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...唇まで受け口になり...
久生十蘭 「雲の小径」
...心持受け口の唇とがある...
宮本百合子 「毛の指環」
...受け口を少しあいて...
宮本百合子 「毛の指環」
...受け口の唇に笑を浮べながら合点をした...
宮本百合子 「毛の指環」
...受け口を少しばかり開け...
宮本百合子 「毛の指環」
...ややほそ面の平凡な顔だちであるが、しもぶくれのふっくらとした顎(あご)と、受け口の、ひき緊った唇(くち)つきと、そして右の眼尻にある、かなり大きな黒子(ほくろ)とが、凛(りん)とした表情に、柔らかな、幾らか嬌(なま)めいた印象を与えていた...
山本周五郎 「竹柏記」
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