...彼の取柄は運動神経の良さだ...
...彼女の取柄はコミュニケーション能力の高さである...
...彼女は海外経験が豊富なのが取柄だ...
...彼は多才な人であり、その取柄が役に立っている...
...彼女の取柄は語学力だ...
...「あの子のたったひとつの取柄(とりえ)は...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...その代りの取柄にとて...
大町桂月 「小金井の櫻」
...彼にたゞ一つの取柄(とりえ)と云えば...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...子柄がわるい代りに病気がないのが取柄だと思うと...
徳田秋声 「縮図」
...且つ彼が『なんの取柄もない男』(というのはヴェリチャーニノフが彼に加えた評言であるが)であって見れば...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...「だがな、わしはちゃんと知っとる、あいつは他の者にもそうだが、わしという人間に我慢できないのだよ、おまえにだって同じことだぞ、おまえは『勝手に僕を尊敬する気になった』などと言っておるけれどさ、アリョーシカはなおのことだ、あいつはアリョーシカを小ばかにしておるよ、だが、あいつは盗みをしおらん、そこが取柄さ、それにいつも黙りこくって告げ口をせんし、内輪のあらを外へ持ち出すようなこともない、魚饅頭も手ぎわよく焼きおる、しかし、あんなやつなんぞ、ほんとにどうだってかまやせんわい、あんなやつのことをかれこれ言うがものはないよ」「むろん、言うがものはありませんよ」「ところで、あいつが一人腹の中で何か考えこんでおるというと……つまり、ロシアの百姓は一般にいうて、うんとぶんなぐってやらにゃならんのだ、わしはいつもそう言っておるんだよ、百姓なんてものは騙児(かたり)だから、同情してなんかやるには当たらん、今でもたまにぶんなぐる者がおるから、もったものだ、ロシアの土地は、白樺(しらかば)があればこそ、しっかりしてるんだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...僕たちの夢の取柄だ...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...忠実すぎるほど忠実にやり遂げるのがこの男の取柄(とりえ)です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...すぐ尻尾を振って絡(から)み付く癖があるんだっていいますが」「大変な女だな」「養子の幸吉は意気地も働きもないのを取柄で貰われて来たような男で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...頑丈といふ外には取柄のない物置の...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...優しくて親切な以外に取柄のないものよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...心のこもっているのが取柄(とりえ)でしてね...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...此処の朝めしは唯一の取柄で...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...何の取柄もないくせに...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...悪い歌でも早いのが取柄(とりえ)であろうと書いて小君に返事を渡した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...男振りよりほかに取柄のない柔弱武士とて...
夢野久作 「名娼満月」
...自然人望に富むという取柄(とりえ)もあるから...
吉川英治 「三国志」
...若いのが取柄(とりえ)といおうか...
吉川英治 「新書太閤記」
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