例文・使い方一覧でみる「取払い」の意味

...丁度市区改正の時取払いになるお城の石垣と同様なものではあるまい乎...
内田魯庵「駆逐されんとする文人」

...隔ての唐紙（からかみ）を取払い... 隔ての唐紙を取払いの読み方
徳冨健次郎「みみずのたはこと」

...一方はその中（うち）取払いになって呉（く）れればと... 一方はその中取払いになって呉れればとの読み方
永井荷風「狐」

...「駒込（こまごめ）のお寺が市区改正で取払いになるんだとさ... 「駒込のお寺が市区改正で取払いになるんだとさの読み方
永井荷風「すみだ川」

...何でも近い中に御府内（ごふない）の岡場所は一ツ残らずお取払いになるとかいう騒ぎで... 何でも近い中に御府内の岡場所は一ツ残らずお取払いになるとかいう騒ぎでの読み方
永井荷風「散柳窓夕栄」

...岡場所は残らずお取払い... 岡場所は残らずお取払いの読み方
永井荷風「散柳窓夕栄」

...明治初年神仏の区別を分明（ぶんめい）にして以来殊には近年に至って市区改正のため仏寺の取払いとなったものは尠（すくな）くない... 明治初年神仏の区別を分明にして以来殊には近年に至って市区改正のため仏寺の取払いとなったものは尠くないの読み方
永井荷風「日和下駄」

...猫塚の噂（うわさ）は造兵廠が取払いになって閑地の中にはそろそろ通抜ける人たちの下駄の歯が縦横に小径（こみち）をつけ始める頃から誰いうとなくいい伝えられ... 猫塚の噂は造兵廠が取払いになって閑地の中にはそろそろ通抜ける人たちの下駄の歯が縦横に小径をつけ始める頃から誰いうとなくいい伝えられの読み方
永井荷風「日和下駄」

...日本なる国家の体面に関するものを挙げたなら貧民窟の取払いよりも先ず市中諸処に立つ銅像の取除（とりのけ）を急ぐが至当であろう...
永井荷風「日和下駄」

...むかしから其辺に櫛比（しっぴ）していた楊弓場（ようきゅうば）銘酒屋のたぐいが悉（ことごと）く取払いを命ぜられ... むかしから其辺に櫛比していた楊弓場銘酒屋のたぐいが悉く取払いを命ぜられの読み方
永井荷風「※［＃「さんずい＋（壥−土へん−厂）」、第3水準1-87-25］東綺譚」

...柄（つか）を取払い... 柄を取払いの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...与八の周囲に積んだ石を取払い... 与八の周囲に積んだ石を取払いの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...近頃は庭に張り繞（めぐ）らした鳴子や罠は取払いましたが... 近頃は庭に張り繞らした鳴子や罠は取払いましたがの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...この私と小松屋の上に降りかかる恐ろしい災難を取払いたいと存じます」四若旦那重三郎の話は...
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...六軒長屋のうち三十二軒のところ取払いそこを御用地として御殿新築の計画を進めておるわけあいだからして...
山本周五郎「長屋天一坊」

...六十日期限の取払いを確認させた... 六十日期限の取払いを確認させたの読み方
山本周五郎「長屋天一坊」

...いま取払いになっちまったが三丁目の中通りで... いま取払いになっちまったが三丁目の中通りでの読み方
山本周五郎「柳橋物語」

...近所はまだ旧屋敷取払いのままの草ッ原... 近所はまだ旧屋敷取払いのままの草ッ原の読み方
山本笑月「明治世相百話」

「取払い」の書き方・書き順

いろんなフォントで「取払い」