...肉(チキン)を切って皿へ取分けてやる...
泉鏡花 「婦系図」
...そういう時は自分の膝元へ引寄せてお椀(わん)の蓋(ふた)なり小皿(こざら)なりに肴を取分けて陪食させた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...取分け自動車と船とが苦手であったこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ここは取分け陽(ひ)の光にいつも翳(かげ)があった...
徳田秋声 「仮装人物」
...わけても最近の『文芸倶楽部(ぶんげいクラブ)』(大正四年十一月号)に出でし江見水蔭(えみすいいん)が『水さび』と題せし一篇の如き我身には取分けて興(きょう)深し...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...自分の取分をほかにして何が残りましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...取分け神の(に對する)直觀と愛との...
波多野精一 「時と永遠」
......
一葉稿 「五月雨」
...蚊いぶし火鉢に火を取分けて三尺の椽に持出し...
樋口一葉 「にごりえ」
...蚊いぶし火鉢に火を取分けて三尺の椽に持出(もちいだ)し...
樋口一葉 「にごりえ」
...これを取分けて可愛しとにも非ず...
樋口一葉 「花ごもり」
...あなたの取分(とりぶん)の百分の一にもあたらないんだから」芳夫はポケットから「シアトル日報」という邦字新聞を抜きだして...
久生十蘭 「あなたも私も」
...取分けて若い男という者はこうこういう性質のもので有るから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...といううちにも取分けてお政は不機嫌(ふきげん)な体(てい)で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...看取分憂勤所職...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その足跡の砂を取分けて各自の家に持還(もちかえ)り...
柳田国男 「山の人生」
...刺繍(ぬいとり)をする事が取分けてお上手だったそうで...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...勝家の取分も減らして...
吉川英治 「新書太閤記」
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