...強慾で――いやその中でも取分け甚しいのは...
芥川龍之介 「地獄変」
...取分け御姫樣の御側からは御離れ申した事がないと云つてもよろしい位...
芥川龍之介 「地獄變」
...四合罎(しがふびん)に取分(とりわ)けて...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...そういう時は自分の膝元へ引寄せてお椀(わん)の蓋(ふた)なり小皿(こざら)なりに肴を取分けて陪食させた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...取分け自動車と船とが苦手であったこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...自分の取分をほかにして何が残りましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...取分け神の(に對する)直觀と愛との...
波多野精一 「時と永遠」
......
一葉稿 「五月雨」
...蚊(か)いぶし火鉢(ひばち)に火(ひ)を取分(とりわ)けて三尺(じやく)の椽(ゑん)に持出(もちいだ)し...
樋口一葉 「にごりえ」
...蚊いぶし火鉢に火を取分けて三尺の椽に持出(もちいだ)し...
樋口一葉 「にごりえ」
...これを取分けて可愛しとにも非ず...
樋口一葉 「花ごもり」
...あなたの取分(とりぶん)の百分の一にもあたらないんだから」芳夫はポケットから「シアトル日報」という邦字新聞を抜きだして...
久生十蘭 「あなたも私も」
...お勢も今日は取分け気の晴れた面相(かおつき)で...
二葉亭四迷 「浮雲」
...取分けてお勢が母親に孝順(やさしく)する...
二葉亭四迷 「浮雲」
...取分けて若い男という者はこうこういう性質のもので有るから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...いや螢の光ること飛んで來ること! 其の晩は取分け螢の出やうが多かツたやうに思はれた...
三島霜川 「水郷」
...七把に取分けて祭るという話も聴くが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...その足跡の砂を取分けて各自の家に持還(もちかえ)り...
柳田国男 「山の人生」
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