...ただわたしの話の取り柄(え)は...
芥川龍之介 「俊寛」
...こちらの厄介物が島田君の爲めに少しは取り柄があるのだから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...責めて五圓だけ減つたのを取り柄にでもするかね」と言つて淋しく笑つたが...
高濱虚子 「續俳諧師」
...観察がやや細に入りたるところを取り柄とします...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...あの取り柄であった朗らかな調子もなくなっていた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...この認識論の唯一の取り柄は...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...併し局外批評論に就いて採るべき唯一の取り柄があるとすれば...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それで時事解説の唯一の取り柄はなくなって了うのだということを...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...――それがいわゆる色男の愛情なのさ! まだぶん撲らないだけでも取り柄だが...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...ただ一つ取り柄があった...
豊島与志雄 「囚われ人」
...強(し)いて取り柄をいえば...
火野葦平 「花と龍」
...妾という人間に何か取り柄があったとすればそれだけが取り柄だったと誇っているのです...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...何の取り柄もない体を飾る唯一のものとして...
松永延造 「アリア人の孤独」
...まるきり取り柄が無いと決まれば――...
三好十郎 「好日」
...それが取り柄で苦楽座は始められたのだ...
三好十郎 「俳優への手紙」
...だから別に何の取り柄もないバラモンの娘たちは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...なんの取り柄もない...
吉川英治 「私本太平記」
...頑固に陥っては取り柄がなくなるのである...
和辻哲郎 「孔子」
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