...ただわたしの話の取り柄(え)は...
芥川龍之介 「俊寛」
...責めて五圓だけ減つたのを取り柄にでもするかね」と言つて淋しく笑つたが...
高濱虚子 「續俳諧師」
...観察がやや細に入りたるところを取り柄とします...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...たった一つの取り柄は...
太宰治 「答案落第」
...もともと醜い私が、こんな腐った肌になってしまって、もうもう私は、取り柄がない...
太宰治 「皮膚と心」
...髪の癖のないのも取り柄のように思えた...
徳田秋声 「足迹」
...それで時事解説の唯一の取り柄はなくなって了うのだということを...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...ただ一つ取り柄があった...
豊島与志雄 「囚われ人」
...この室は何も取り柄はねえが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ピエール・ロチはお人好しのほかに取り柄がないということが分かった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ほかに取り柄もないし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...自分を世間に出しては取り柄のない人間と見做(みな)して...
正宗白鳥 「假面」
...何の取り柄もない体を飾る唯一のものとして...
松永延造 「アリア人の孤独」
...それが取り柄です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まるきり取り柄が無いと決まれば――...
三好十郎 「好日」
...さらに彼はそういう欠陥にもまたなにかの取り柄があること...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...なんの取り柄もない...
吉川英治 「私本太平記」
...頑固に陥っては取り柄がなくなるのである...
和辻哲郎 「孔子」
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