...素行以外に取り柄のない青年は彼には用のない行人だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...素行以外に取り柄のない青年は彼には用のない行人だつた...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...殆(ほとん)ど取り柄のないものである...
芥川龍之介 「僻見」
...体も彼女は殆んど取り柄がない程悪かつたのであります...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...罵倒しながらもかの女の子煩惱を取り柄として子供のことは委せ切りにしてあつた安心...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...こちらの厄介物が島田君の爲めに少しは取り柄があるのだから...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...観察がやや細に入りたるところを取り柄とします...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...もともと醜い私が、こんな腐った肌になってしまって、もうもう私は、取り柄がない...
太宰治 「皮膚と心」
...この室は他になんの取り柄もなかったが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ただ一つ取り柄があった...
豊島与志雄 「囚われ人」
...久子さんはどこといって取り柄はないが...
豊島与志雄 「山吹の花」
...強(し)いて取り柄をいえば...
火野葦平 「花と龍」
...ピエール・ロチはお人好しのほかに取り柄がないということが分かった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...自分を世間に出しては取り柄のない人間と見做(みな)して...
正宗白鳥 「假面」
...只熱情があるのが取り柄で...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
...それが取り柄です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...まるきり取り柄が無いと決まれば――...
三好十郎 「好日」
...一つも取り柄(え)はありはしない...
吉川英治 「新・水滸伝」
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