...取り敢えず人目に触れない箪笥(たんす)の抽斗(ひきだし)の奥に入れて...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...そこで極堂君は取るものも取り敢えず氷嚢と氷を買って来たのであったが...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...取り敢えずそれを整理する...
高浜虚子 「丸の内」
...取り敢えず某氏に宛てゝ返書をしたゝめ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...取り敢えず金細工の者に仰せつけられ...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...取り敢えず注文の品々を小包便で送り出したきり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...或る家の裏座敷に取り敢えず落ちついた...
種田山頭火 「『鉢の子』から『其中庵』まで」
...とにかく、今はわが国は未曾有の非常時局に直面しているのであるから、取り敢えずは、日本意識に眼覚めた科学などに注意を向ける暇はないはずである...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...取り敢えず予備費のうちから補充し...
火野葦平 「糞尿譚」
...昨日の市参事会で取り敢えずこういうことに決った...
火野葦平 「糞尿譚」
...その中で取り敢えず百話だけを纏(まと)めたのがこの「法窓夜話」第一輯であります...
穂積重遠 「法窓夜話」
...取り敢えず第一回の捜査会議が開かれた...
牧逸馬 「双面獣」
...取り敢えずこの大捜査の対象となっていることは...
牧逸馬 「土から手が」
...取り敢えず枕にして昼寝をなされた大福帳のことで厶(ござ)ります...
南方熊楠 「失うた帳面を記憶力で書き復した人」
...全体に取り敢えず出て見たという風で...
柳田国男 「雪国の春」
...明日(あす)の新聞紙にも掲載致す手筈に相成っておりますのを取り敢えず皆様に御報告申上げた次第でございます...
夢野久作 「暗黒公使」
...今日は取り敢えずこの絵巻物と...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...再度の指令の来るまで取り敢えず留まろうというのであった...
和辻哲郎 「鎖国」
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断念する 貞信公 転んでもただは起きない
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