...稲の殻を取り去るには木造で石を重りにした一種の踏み槌が使用される...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...彫刻家はそういうものを一先ず取り去る...
高村光太郎 「触覚の世界」
...今日のところやはり外科手術で患部を取り去る外はあるまいという事である...
寺田寅彦 「話の種」
...そこにいくらかの虚飾(みえ)と隠し立てとを取り去ることのできぬ女の性格...
徳田秋声 「黴」
...時間の概念からその刻みという要素を取り去ることを誇張すれば...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...社会が自分で与えもしなかったものを取り去ることについて僭有(せんゆう)しているその無法な権利を...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...あなたに下されてる判決を目下のところでは取り去るわけにゆきませんが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし日本人から米を取り去ることは絶対に不可能である...
中谷宇吉郎 「風土と伝統」
...臆病と云ふ自覚はどうしても彼(かれ)の心から取り去る事が出来なかつた...
夏目漱石 「それから」
...彼は始終(しじゅう)何物にか縛(しば)られて自由に動けない窮屈な感じを取り去る事ができなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...前もって準備した石のようなものをメディシン・マンが手品のような手段で取り去るのと同じである...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...異物(Filaria Medinensis〔メジナ虫症〕による)を取り去るには刺激除去硬膏を使い...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...この女も栄爵と権勢に憧憬れて嫁入ッたのであろうという疑念を取り去ることが出来ず...
久生十蘭 「湖畔」
...想像からこの傾向を取り去ることはできないのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...「槇さんたちは私のことを怒つていらつしやるの?」彼女の言葉がいきなり僕から僕の局部を麻痺させてゐた藥を取り去る...
堀辰雄 「不器用な天使」
...それ故「つまらぬもの」という粗雑な見方を取り去るために...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...それが頭にのしかかって来て取り去ることが出来なかった...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...果して存命のうちにその病いは取り去ることが出来るかどうか...
横光利一 「旅愁」
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