...葉子はしまいには自分自身を護(まも)るためにも正井のきげんを取りはずしてはならないと思うようになった...
有島武郎 「或る女」
...大道具の取りはずし...
伊丹万作 「演技指導論草案」
...一人の刑事が天井板の取りはずしの出来る部分から...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...今の内に取りはずしてしまいたいのですが...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...すっかりお取りはずしになりました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...ソーンダイクはそのパイプを棚から取りはずして...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...一昨日(おととい)見た飯田と誌した表札は取りはずしてしまって...
近松秋江 「狂乱」
...その黒い鼻のヴェールを取りはずしはしたが...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...クリストフが我慢をしかねて自分で取りはずした掛時計を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...親切に引張り込もうとした男は、いよいよ焦(あせ)って力の限り引張ると、道庵はまた、いよいよ面白がって、「なにがしは平家の侍、悪七兵衛景清(あくしちびょうえかげきよ)と、名のりかけ、名のりかけ、手取りにせんと追うて行く……三保谷(みほのや)が着たりける、兜(かぶと)の錣(しころ)を取りはずし、取りはずし、二三度逃げのびたれども、思う敵なれば遁(のが)さじと、飛びかかり兜をおっとり、えいやと引くほどに……」面白がって道庵は「景清」の謡(うたい)をおっぱじめました...
中里介山 「大菩薩峠」
...身体(からだ)じゅうの本来の位置から取りはずしても...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...あなたは殻を身につけているから」カアルは低い笑い声を出して自分の衣服を取りはずした...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...取りはずしの利くベッドを引き出そうとしているあいだに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...軒のしのぶを取りはずして其処にしゃがんで...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...突っかい棒を取りはずしてやれば...
山本周五郎 「季節のない街」
...」反絵は首から奴隷の勾玉を取りはずして卑弥呼の傍へ近寄って来た...
横光利一 「日輪」
...」そういいながら吉は釣瓶の尻の重りに縛(しば)り付(つ)けられた欅(けやき)の丸太(まるた)を取りはずして...
横光利一 「笑われた子」
...三層(そう)までの階段(かいだん)をみな取りはずしてございますうえに...
吉川英治 「神州天馬侠」
便利!手書き漢字入力検索