...……猶(なお)も船の纜(ともづな)に取りつき...
芥川龍之介 「俊寛」
...かう言ふ議論も昔のものは取りつき悪いと言ふのならば...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...取りつき端のないような景色よりも...
伊藤野枝 「転機」
...天下を知ろしめす天皇は猪を待つと椅子に御座(ぎよざ)遊ばされ白い織物のお袖で裝うておられる御手の肉に虻が取りつきその虻を蜻蛉(とんぼ)がはやく食い...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...山の根に取りつき...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...女の主従は左右より屍に取りつき...
太宰治 「新釈諸国噺」
...たちまち蠅のような彼らに包囲されて靴磨きの子供は足へ取りつき...
谷譲次 「踊る地平線」
...老臣どもが取りつきましても...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...少数の人はそこからまた新しい上り坂に取りつきあるいはさらに失脚して再び攀上(よじのぼ)る見込のない深坑に落ちるのであろうが...
寺田寅彦 「厄年と etc.」
...取りつきかかる正雄の顔を見ていた...
徳田秋声 「足迹」
...波の上に頭をつき出してるその游泳者に取りつきたく...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そこでこんどは河岸(かし)をかえてお浜さんへ取りつきましたね...
中里介山 「大菩薩峠」
...二人とも取りつきばもないのだ...
林芙美子 「浮雲」
...どうにも取りつき場がないわ」「眼が舞(ま)いそうだ...
林芙美子 「清貧の書」
...どこかで仕事に取りつきたいと思って...
森鴎外 「高瀬舟」
...門を入った取りつきの外庭には...
柳田国男 「海上の道」
...しょせん甲冑(かっちゅう)では取りつきようもなく...
吉川英治 「私本太平記」
...取りつき得なかった...
吉川英治 「新書太閤記」
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