...即座の冷汗と取って置きの膏汗(あぶらあせ)で...
泉鏡花 「婦系図」
...と十日ばかり取って置きの逸物に違いないが――風呂敷包み一つ乗らない...
泉鏡花 「婦系図」
...たった一足しかない取って置きの新しい紺足袋をはいて家を出た...
太宰治 「不審庵」
...どうぞ私のために取って置きの話題を沢山用意しといて頂戴! そして小説家のカーサス...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...後のしるしに鼻を斬り取って置き...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...わざわざ取って置きの酒を出したじゃねえか...
豊島与志雄 「神棚」
...取って置きのクリストフ自身やルイザの方へ鉾先(ほこさき)を向けて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...私は取って置きのウイスキーを彼にふるまった...
豊島与志雄 「程よい人」
...そこには取って置きの幾冊かの法律の古本もあり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お前さんが家に引き取って置きてえなああたりまえだとわしも思う...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...実は取って置きのその濁酒(どぶろく)を一杯やりたかったからであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...その取って置きの二箇の握飯...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを絵に取って置きたいと思うんだよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それだけは取って置きなさいと...
中里介山 「大菩薩峠」
...俺の方にも取って置きの種があるんだよ」「ヘエ――...
野村胡堂 「女記者の役割」
...取って置きのをかざって...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...東京の塩瀬のお菓子と云う因縁付きの取って置きの物まで食べさせたりした...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...取って置きのものがあるんだよ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
便利!手書き漢字入力検索