...若し又彼等が相互に反撥するのはその間に深い本質的の矛盾があるためにしても...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...この病者に惹きつけられる愛情と反撥する憎悪を同時に感ずる...
田中英光 「さようなら」
...その自国同胞の卑屈に反撥する慷慨心(こうがいしん)等は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...あらゆる種類の強権主義に反撥するが...
豊島与志雄 「新たな世界主義」
...凡てに反撥するような心地から...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...烈しく反撥するのであろう...
中島敦 「斗南先生」
...反撥するものが出て来ることはおさえがたいのだった...
火野葦平 「花と龍」
...九鬼は何か反撥するような微笑をしたきり黙りこんでしまった...
堀辰雄 「聖家族」
...反撥する肌のにおいを感じていた...
本庄陸男 「石狩川」
...そのまま三四年もそこにつれて行かずにゐるのを思ひ浮べてどことなく心の中で反撥するものを含んでゐる得意さうな風だつた...
水野葉舟 「かたくり」
...勤労する人々もいわゆるインテリに反撥する心...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...或る意味で強固な個性が当時の流行的思想に反撥することが...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...先ずその時分支配的であった小説における志賀直哉氏の影響を反撥することから...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...プロレタリア文学に反撥する強力な緊張で「寝園」「盛装」に到る境地を築き上げて来た...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...そしてやはりそこに反撥するものがあった...
「おもかげ」
...「食べることの方が忙しい」と反撥する気分を...
宮本百合子 「現実に立って」
...それに反撥する一語の気力すら残していなかった...
吉川英治 「大岡越前」
...同性は反撥する――ネ...
蘭郁二郎 「白金神経の少女」
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