...吾等人格の獨立は此の如き謙遜を反撥することによつて漸く初まるのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...社會と自己とは相求め相反撥する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...壓迫と強制とに反撥する意味から云へば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...私のモラルと反撥する...
太宰治 「親友交歓」
...宿命的に反撥する...
太宰治 「火の鳥」
...その自国同胞の卑屈に反撥する慷慨心(こうがいしん)等は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...――だが弁証法的論理学は決して形式論理学と互角に相反撥するのではない...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...おれの魂がそれに反撥する...
豊島与志雄 「朝やけ」
...現代生活自体が詩に反撥する所のものを有してゐるので詩が不振とならば...
中原中也 「詩と其の伝統」
...反撥するものが出て来ることはおさえがたいのだった...
火野葦平 「花と龍」
...どこか人を反撥するようなところがあるから...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...反撥する肌のにおいを感じていた...
本庄陸男 「石狩川」
...そのまま三四年もそこにつれて行かずにゐるのを思ひ浮べてどことなく心の中で反撥するものを含んでゐる得意さうな風だつた...
水野葉舟 「かたくり」
...勤労する人々もいわゆるインテリに反撥する心...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...或る意味で強固な個性が当時の流行的思想に反撥することが...
宮本百合子 「落ちたままのネジ」
...そしてやはりそこに反撥するものがあった...
「おもかげ」
...それへ妙に反撥するようなものが紀久子の裡に頭をもたげた...
矢田津世子 「父」
...それに反撥する一語の気力すら残していなかった...
吉川英治 「大岡越前」
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